【エーピーシーメンテナンス 大村淳代表取締役】 顧客管理の高さ生かして新事業の創出も(2022年6月2日・9日合併号)

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 太陽光発電や蓄電池の設置工事を専門に事業展開するエーピーシーメンテナンス(本社千葉県、大村淳社長)は、住設訪販企業などを中心に施工を請け負い、事業を拡大させている。新規案件の引き合いが急増しており、コロナ禍でも着実な成長を続けている。同社は、施工品質だけでなく、施主への配慮を欠かさない顧客管理の整備に強みを持つ。今後は、顧客管理を通して培ってきた知見を生かして、新しい事業に着手する計画がある。大村社長に業界の動向や今後の事業について話を聞いた。

 ─品不足という世界的な情勢も踏まえて、工事件数の動きはどうなっているか。
 品不足の件は懸念されているが、工事件数は増えている。案件が100あれば、8~9割が受注につながっている状況だ。残る1~2割は、現場調査の結果、設置ができない場合などの数字だ。省エネ商材の入荷遅延は、商品によって異なる状況が続いており、顧客によっては、施工時期をずらさないといけない場合もある。しかし、施工の遅れがキャンセルにつながる事態は特になく、確実に受注につながっている印象だ。
 21年で最も施工した月の施工件数は198件。平均受注件数は月170件程度で、そのうち施工件数は、平均で150件程度だった。しかし、22年に入り2月頃から受注件数が増加した。2月に233件、3月は309件と300件を超えている。2カ月間の平均は250件程度だが、前年と比較すると月80件ほど増えている。施工件数は平均170件だが、6月以降は月間平均200件以上になると予想している。コロナ禍の反動が今になって来ている状況かもしれない。新規案件が増えてありがたい状況だが、過去にない増え方をしている。販売店が困らないように、早急に施工管理体制を強化していく必要がある。
 品不足の問題は、住設機器本体だけなく、工事に必要な部材にも影響しているのが実情だ。当社も販売店同様に、工事に必要な部材の調達を怠りなく準備しないといけない。仕入れを怠れば、顧客に迷惑がかかるからだ。仕入れは商社を通じているが、間に合わない場合は、ネット通販を利用することも多々ある。楽天市場やアマゾンなどで、商社からの仕入値より多少高くても購入している。部材がなければ工事は完了しないし、顧客も困る。販売店と顧客の両方に配慮した対応を今後も続けていく。
 ─工事店からは太陽光発電の動向はどう見えているか。

(続きは、「日本流通産業新聞」6月2日・9日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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