【 プレミカ・ジャパン 円谷卓司代表取締役】成長し続ける土台作りを

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 水素生成器や乳酸菌をネットワークビジネス(NB)で展開するプレミカ・ジャパン(本社東京都、円谷卓司社長)の20年6月期における売上高は、前期比2倍となった。20年7―12月期の6月間の売上高も、前年同期比2倍で着地する見通しだ。同社は、キャンペーンを止めない戦略で、利益をキャンペーンに投資。コロナ禍でも成長し続ける土台を作り上げた。円谷卓司社長に話を聞いた。
     (インタビューは12月1日実施)

 ─前期の業績について聞きたい。
 20年6月期の売上高は、前期比2倍となった。7月以降も毎月、前年同月比2倍で成長しており、20年7月~12月の6カ月間の売上高も前年同期比2倍で着地する予定だ。
 前期の増収要因としては、コロナ禍によって、健康や免疫に対する意識の変化や景気悪化による収入減から、インカムの補填を考える風潮となった。つまり、時流と当社のベクトルがマッチし、追い風となった。そしてキャンペーンのラッシュ、この二つが大きい。
 キャンペーンでは、会社の利益を内部留保することはせず、極力キャッシュを回す戦略を軸とし会員への還元を優先した。具体的なキャンペーン内容の一例として、登録から2カ月の間で一定のタイトルに昇格した会員には、通常コミッションの他に20万円のボーナスを支給。さらにタイトル達成者の紹介者へも10万円のボーナスを支給した。この施策が特効薬となり、新規会員の増加とともに売り上げが爆発的に増えた。
 当社にもコロナ禍によるマイナス影響が及ぶ可能性もあったが、一気に攻めに舵を切り、20年前半は報酬を増やす戦略を取った。このボーナスキャンペーンは、20年8月までやり続けた。
 ─21年の新たな戦略は。
 21年1月以降は、今年とは逆で一切キャンペーンをやらない予定だ。ただ、21年9月に一定のタイトル者を集めたオリエンテーションを実施する。当然、会社が招待する形式を取る。通常、こうしたオリエンテーションは1年ごとだが、今回は創業以来初の試みであるため、一定のタイトル者を全員招く予定だ。
 何をするのかというと、会員同士のコミュニティーを作ること。当社を選んで頂いた会員に、会社の企業理念を理解してもらうことも一つある。会員同士が宴会したり、宿泊を共にすれば、自ずと絆が生まれる。
 大人になってから新しく仲良くなれる人は数知れている。こうした「仲間づくりの場」を当社が作る。そうすると、当社と会員の双方が良い関係のまま次のフェーズに進むことができる。仕事だけでなく会社を理解することで、より好意的にもなってくれるはずだ。だが、当社がそれぞれを繋ぐことはしない。あくまで、参加者自身が自ら動き、自ら仲良くなってもらうことを期待している。
 来年は、望まずとも勝ち組と負け組がはっきりする年になると予想する。見極めの1年でもあるため、私自身も経済情勢なども加味しながら、臨機応変に戦略を立てていく必要がある。コロナ禍を理由に何もしない1年を過ごす気はさらさらない。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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