【注目サービス】 エン・ジャパン〈「ASHIATO」導入100社に〉/転職者の活躍を可視化 採用ミスマッチ防止に寄与

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 エン・ジャパン(本社東京都、鈴木孝二社長、(電)03―3342―6590)が、20年10月に開始した転職者の過去の活躍を可視化するサービス「アシアト」の導入社が100社を超えた。大手から中小まで、業種業界問わず利用が進んでいるという。コロナ禍で即戦力の人材が求められており、ミスマッチを防ぎたい企業の導入が増加しているようだ。
 「アシアト」は、第三者から得た情報を収集して採用に生かす。前職や現職で務めている会社の上司や同僚のほかに、取引先からも情報を得ることが可能。情報を得る人の選定は、面接者が決める。オンラインで得た回答情報は面接先の企業の担当者だけが分かるようになっている。最終面接の段階で使われる機会が多いという。
 コロナの影響で導入が増えているほか、「白か黒かの判断だけでは、判別しにくい部分も寄与している可能性がある」(アシアト事業責任者・福村知久氏)と話している。
 企業によっては、試験やこれまでの実績など数値上で判断することがあるが、数値だけでは判断できない部分を第三者からの情報で、新たな見方で判断できる利点がある。「善しあしの評価軸ではなく、合うか合わないかの判断ができるようになる」(同)と言う。
 同社の調査では、採用時におけるミスマッチの傾向を「カルチャーマッチング」と「スキルマッチング」の二つを挙げている。カルチャーマッチングは企業への共感で、スキルマッチングはこれまでの実績を示し、これらの要因が、辞退者を増やす要因になっていると指摘する。転職者一人が辞めてしまうことで企業は約200万円の損失につながるというデータも示している。
 中途採用などは、短期間で判断しなくてはならないことが多いため、第三者の情報の活用は、採用のミスマッチを事前に防ぐことにつながる。
 また、採用後の人材育成や配属先の参考にできる要素もあるため、採用から企業成長へ直接的につなげられる要因にもなっているという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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