スクロールグループ/中国進出支援を構築/翻訳からSNSで拡散も

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成都インハナのトップページ

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 スクロールグループが中国への越境EC支援体制を構築している。日本の通販会社のオフィシャルサイトを中国のサーバーに開設。オフィシャルサイトは中国語に翻訳し、ウィーチャットやウェイボーといったSNSのアカウントを取得して、中国内で拡散する。日本企業に対する中国でのブランド認知を高めて、新規クライアントの獲得を狙う。
 スクロールグループは従来、ソリューション事業を手掛けるスクロール360が国際スピード郵便(EMS)による出荷を手掛けている。このほか、中国にある貿易子会社の詩克楽商貿有限公司(スクロール商貿)が、同じくグループの豆腐の盛田屋の商品を仕入れ、現地のドラッグストアに販売している。
 スクロールグループとして、新たな中国越境ECのプロモーション活動を始めたのが成都インハナ(本社四川省、坂口幸太郎総経理)だ。今年1月31日で全株式を取得したミネルヴァ・ホールディングスの海外子会社だ。
 成都インハナによる中国進出のサポートはまず、進出企業のオフィシャルサイトを中国語に翻訳してローカライズ。内容は日本語のオフィシャルサイトとそっくりに翻訳して、中国内のサーバーにサイトを設置する。
 さらにウィーチャットやウェイボーのアカウントを取得する。ウェイボーには毎日、進出する日本企業のブランド記事を中国語で掲載。ウェイボーに掲載した記事は1〜2週間分をまとめて、今度はウィーチャットに掲載する。
 掲載記事は、あらかじめ用意してあるオフィシャルサイトとリンクしており、ブランディングや口コミといたプロモーションを展開。ウェイボーやウィーチャットの発信内容を調査しているグループとも連携し、マーケティングなどにも生かせるようにする。
 そして、問い合わせには中国語によるチャット対応を行う。
 すでに、化粧品通販を手掛けるJIMOSが、「コヨリ」「マキアレイベル」のブランドを同様の仕組みで中国に進出している。
 中国越境EC支援では、大手ECモールへの進出代行を含めた、さまざまな支援企業が出回っているが、「スクロールグループとしては、一番手堅い方法で中国内でのブランド認知を図ることを実施する」(成都インハナ・高山隆司董理)としている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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