〈大地を守る会 らでぃっしゅぼーや 22年3月期〉 食品宅配、減収決算に/コロナ反動で単価減少(2022年5月26日号)

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 オイシックス・ラ・大地は、グループ傘下の食品宅配ブランド、大地を守る会と、らでぃっしゅぼーやの22年3月期業績を公表した。
 大地を守る会の売上高は、前期比5%減の125億円、営業利益は同6%減の25億円だった。定期会員数は、同1.0%増の4万5534人。
 シニアの二人暮らしをターゲットした商品やサービスづくりに力を注いだ。会員1人当たりの月間購入金額は、前年同期よりも8・0%低い2万1728円だった。会員数は、引き続き、新規顧客の獲得手法の開発を試行しており、プロモーションを強化しきれなかったこともあり1%増にとどまった。単価については、外出機会の増加など生活スタイルの変化に伴い、購買単価が徐々に落ち着きつつあることから減少したものの、コロナ禍前の20年3月期と比べ1%増加した。
 らでぃっしゅぼーやの売上高は同2%減の170億円、営業利益は同9%減の22億円となった。定期会員数は同4.0%増の6万5093人、会員1人当たりの月間購入金額は7.0%減の1万8790円だった。
 定期野菜「ぱれっと」や規格外食品「ふぞろいらでぃっしゅ」などのフードロス削減型サービスや品目を拡充した。成長継続のための収益力の強化を目的に配送料を改定することで一時的な解約が増えたものの通期では増加した。単価については、外出機会が増加したことで宅配需要が落ち着きつつあることから減少した。
 決算説明会で高島宏平社長は「らでぃっしゅぼーやが展開する『ふぞろいらでぃっしゅ』というブランドが伸びている。料理が好きな会員が多く、これまで試すことのない食材を使った料理を楽しんでもらえており、しっかり伸ばしていきたい」と話した。一方で大地を守る会については「主力が60~70代で、普段の食生活から免疫力を高めたいというニーズがあり、こうしたサービス強化をしていきたい」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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