新日本製薬 20年9月期/営業利益16.2%増/FFコスト削減、広告投資翌期へ

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 新日本製薬が11月6日に発表した20年9月期決算は、営業利益が前期比16.2%増の33億2900万円だった。国内ECの売り上げ増加で増収を維持したほか、フルフィルメントコストの効率化と広告投資を翌期へ変更したことなどが影響した。
 売上高は前期比0.5%増の337億2800万円だった。商品別内訳は化粧品が同1.7%増の310億9800万円、ヘルスケアは同12.2%減の26億3000万円だった。
 化粧品は既存顧客を対象とした、季節限定商品のクロスセルが順調に推移した。ただ、消費増税の影響ほか、新型コロナウイルス感染拡大に伴うマーケティング施策の遅れなどが影響し、前期売上高を下回った。
 ヘルスケアの売上高は前期比2桁減だったが、当初予定していた売上高23億9200万円に対し、2億3800万円上回る結果となった。
 チャネル別売上高は、通信販売が同0.2%増の308億7500万円、直営店舗・卸売販売の売上高は同0.3%減の21億4500万円、海外販売は同15.1%増となる7億700万円だった。
 国内外のEC売上高は、前期比22.3%増の34億4400万円となり、全体の増収をけん引する結果となった。全売上高におけるECの売上比率を表すEC化率は10.2%で、前期比2.0ポイントの増加となった。
 国内EC売上高の増収は、新規顧客の獲得施策や外部ECモールへの積極的な広告投資を行ったためだ。
 返品調整後の売上総利益率は84.9%で、前期と比べ0・5ポイント悪化した。売上高販管費率は75.0%となり、同1.9ポイントの改善となっている。フルフィルメントコストの効率化のほか、その他販管費を削減したためだ。投資タイミングを翌期に変更したことで、広告宣伝費が減少したことも影響した。
 経常利益は前期比16.5%増の32億9500万円、当期純利益は同16.3%増となる21億2200万円だった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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