スクロール 20年4―9月期/売上高は14.3%増/巣ごもりで通販事業がけん引

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 スクロールが10月29日に発表した20年4―9月期(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比14.3%増の433億2800万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大予防に伴う巣ごもり需要で、通販事業が売上高をけん引。ソリューション事業もクライアントである通販・EC事業者の需要増に伴い、2桁増収となった。
 通販事業の売上高は、前年同期比19.9%増となる224億1400万円だった。コロナ禍における外出自粛の影響は、通販事業の販売先である生協組合員にも波及。ホームウエアをはじめとする在宅商品を中心に、売上高が増加した。
 通販・EC事業者に対して、物流代行や決済事業などを提供するソリューション事業の売上高は、前年同期比21.5%増の86億1400万円となった。クライアントである通販・EC事業者が、巣ごもり消費の影響で需要が拡大。それに伴い増収となった。
 eコマース事業の売上高も堅調に推移。売上高は同8.9%増の108億9500万円だった。グループ会社であるスクロールR&DやAXES(アクセス)、ナチュラムなどのEC事業に対する需要が増加したためだ。
 売上総利益率は36.6%となり、前年同期比0.7ポイント改善した。通販事業において、東南アジア諸国連合(ASEAN)に生産拠点を一部移動するなど、商品調達方法の見直しで原価率が低減。効率的なカタログ配布など、販促費率の効率化も図った。
 売上高販管費率は27.2%となり、前年同期比4.4ポイント改善。販管費自体も同1.7%減の117億9100万円に抑制した。
 中間期の営業利益は同149.6%増の40億7300万円、経常利益は同141.5%増の41億5700万円、四半期純利益は同566.4%増の29億7400万円だった。
 中間決算の業績を踏まえ同日、21年3月期の業績予想を修正した。通期業績予想は売上高800億円、営業利益44億円、経常利益45億円、当期純利益は32億円に、それぞれ上方修正した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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