ハルメクホールディングス/ノーリツから独立/経営陣によるMBOを実施

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 出版・通販事業を傘下に持つハルメクホールディングス(本社東京都、宮澤孝夫社長)は8月3日、宮澤社長を筆頭株主とした経営陣によるマネジメント・バイアウト(MBO)を実施、親会社であるノーリツ鋼機が保有していた全株式を譲り受けた。今後の成長を加速するためには、機動的かつ柔軟な意思決定が行える体制の構築が重要と判断した。
 MBOに際し設立された特定目的会社であるHLMK2(本社東京都、宮澤孝夫社長)が、ハルメクHDの株式を同日付で取得した。HLMK2はハルメクHDの完全親会社となる。
 ハルメクHDは出版・通販事業を手掛けるハルメクや、通販事業を手掛ける全国通販などを傘下に持つ。ハルメクHDの20年3月期の業績は、売上高が197億7800万円、営業利益は3億6500万円、経常利益は3億6400万円、純損失13億9000万円だった。
 ハルメクおよび全国通販は12年、ノーリツ鋼機にグループ入り。シニア・ライフ事業をけん引してきた。ハルメクは出版・通販事業とも順調に推移。しかし、全国通販はカタログ通販事業が伸び悩み、ハルメクとの相乗効果を狙い18年にHD化した。
 ハルメクHDはMBOを機に、情報コンテンツ・商品・サービスをリアル・アナログ・デジタルが有機的に結び付いた形で提供。読者・会員をはじめとしたシニア女性の期待と信頼に応えることで、「日本のナンバーワンシニアカンパニー」を目指すとしている。
 なお、ノーリツ鋼機グループで、歯科向けカタログ通販のフィードを傘下に持つデンタルホールディングスも9月、AP67に株式を譲渡しノーリツグループから外れる。ノーリツ鋼機はそれぞれの譲渡価格を「守秘義務に基づき非公表」としているが、譲渡価額の総額は105億円という。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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