《狙われる〝水素水〟》3社が景表法違反で処分/「セカンドオピニオン事業」発動

マハロのパウチ入り水素水

 行政による水素関連商材への攻撃が止まらない。2度にわたる国センによる注意喚起を経て、ついには消費者庁による景品表示法に基づく措置命令が出された。水素関連商材のメーカー、販社は警戒を強めたり萎縮したりしており、〝水素〟のイメージダウンを危惧する声が上がっている。


■2度にわたる国センの注意喚起に続き措置命令

 「またか……」と水素関連商品を販売する企業の担当者はこう嘆く。消費者庁が3月3日に「痩身効果」などをネットで表示し、水素関連商品を販売していた通販会社3社に対して、景品表示法に基づく措置命令を行ったからだ。
 このところ水素関連商材に対する行政の動きは厳しさを増している。16年には、3月と12月に国センが水素関連商材に関する注意喚起を発表し、業界に衝撃が走った。16年3月の発表は、16年春に、日刊紙や週刊誌で続いた、水素に関する一連のネガティブ報道の呼び水となった。16年12月期の発表の際には一部メディアが「水素水に効果なし」などと報道、水素水市場が深刻なダメージを受けた。そんなさなかに、今度は水素関連企業3社が一斉に商品が景品表示法で処分されたのだ。
 今回、措置命令を受けたのは、パウチ入りの水素水を販売していた、マハロ(本社東京都、渡邊裕司社長)とメロディアンハーモニーファイン(本社大阪府、門田孝行社長)、水素サプリメントを販売していた千代田薬品工業(本社東京都、中村克社長)の3社。消費者庁によると、3社はネット上で「水素には痩身効果がある」などと表示をしていたという(=表参照)。
 消費者庁は、表示の合理的根拠が15日以内に提出されない場合は違反を認定できる「不実証広告規制」に基づき、3社に表示の合理的根拠を示す資料の提出を求めた。「メロディアンハーモニーファインと千代田薬品工業からは資料が提出された。ただ、提出されたものは表示の根拠として認められるものではなかった」(表示対策課食品表示対策室三上伸治室長)としている。資料を提出した2社は、水素の効果に関する根拠として、細胞に関する試験や動物試験、病者試験のデータなどを提出したという。
 3社は、「指摘を真摯に受け止め、再発防止に取り組んでいく」と口をそろえており、消費者庁に対して、異議申し立てなどを行う意向はないようだ。
 なお、消費者庁は、今回の措置命令は課徴金の対象にはならないとしている。「措置命令を受けた3社の表示は、課徴金制度が施行された16年4月以前のものであるため」(同)だと言う。


■消費者庁「国セン発表は関係ない」

 国民生活センターは16年12月に、水素関連商品19銘柄の商品テスト結果を公表しており、テスト銘柄の中にはメロディアンハーモニーファインの販売するパウチ入り水素水も含まれていた。国センと消費者庁で、寄ってたかって水素関連商材を目の敵にしているようにもみえる。ただ、消費者庁では「今回の措置命令と、16年12月の国センの発表にはなんら関連性はない」としている。加えて「今回の措置命令の内容は、水素や水素水の効果について検証したものではなく、あくまで表示内容に対する措置」(同)ともしている。
 同庁によると、今回の措置命令の調査には16年4月から運用を開始した「健康食品の機能性等に係るエビデンスのセカンドオピニオン事業」(※)を活用したという。

(続きは、「日本流通産業新聞」3月9日号で)

千代田薬品工業の水素含有サプリメント

メロディアンハーモニーファインのパウチ入り水素水

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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