【COUXU  代表取締役 大村晶彦氏×CFR事業責任者 井口卓也氏】日本初、海外営業スクールを開校/営業能力値分かるマッチングサービス提供

大村晶彦氏

 COUXU(コーク、本社東京都、大村晶彦社長)は日本のサプライヤー企業と海外バイヤー企業をマッチングするプラットフォーム「セカイコネクト」を運営している。サービス開始から2年で世界29カ国・2000社以上のバイヤーが登録し、国内の160社以上のサプライヤーが利用するサービスに成長した。今春、海外営業能力を分析できる機能を実装し、2月には日本企業が9カ月間で海外営業のスキルを取得できる日本初のスクール「セカイコネクトアカデミー」を開校した。大村社長とスクールを運営するCFR事業責任者の井口卓也氏に、日本企業が海外営業の成功率を高めるためのこつを聞いた。


■2000社が登録

 ーーー2000社以上の海外バイヤーが登録している「セカイコネクト」の強みは。

 大村 日本企業の海外における取引先開拓コストを削減し、最短の時間で海外販売を開始するためのサービスです。海外企業にたくさん営業していただくことで、日本企業の海外営業の成熟度を上げることを当社のミッションとしています。
 登録しているバイヤーの75%は東アジアや東南アジアのバイヤーです。その他にもEU、北米、南米、オセアニアのバイヤーもいます。バイヤーはすべて当社の審査を通り、所在確認が取れている法人です。バイヤーは当社のスタッフが現地で開拓してきました。先月(2月)だけでも当社のスタッフはタイ、香港、ミャンマーの3カ国を回っています。

 ーーー「セカイコネクト」は今春、バージョンアップを予定しているそうですね。

 大村 日本企業の海外営業のパフォーマンスを分析できる機能を3月中にリリースする予定です。よく会員企業さまから「何社に提案したら何社から受注できるのか知りたい」と聞かれます。ただ、商材が有名ブランドのものか、ノーブランドなのかでも違いますし、同じ商材でも販売するサプライヤーの営業スキルによって結果が異なります。各社のスキルが異なるのであれば、偏差値を出すことでどこができていて、何が足りないのかを把握できるようになり、日本企業の海外営業活動を最適化していくことができると考えました。
 バージョンアップ後は、会員企業さまが何社に提案し、何社にサンプルを発送し、何社と商談し、何社と成約したのかを可視化できるようにします。さらにそのパフォーマンスが平均値と比べ優れているのか劣っているのかも把握できるようになります。もちろん他社の営業状況が見えてしまうのではなく、あくまで基準値としてデータを提供するサービスです。
 「セカイコネクト」に登録している160社の会員さまが毎月、海外企業に320提案くらいしており、当社ではその内容や経過を把握しているため、このような機能が実現できました。当社では各社のパフォーマンスに応じて具体的なアドバイスもできます。

 ーーー具体的なアドバイスとは例えばどのようにするのですか。

 大村 例えば、同じ商材を取り扱うA社とB社がともに10社に提案して2社から受注したとしたら成約率は同じです。ただ、サンプル発送数がA社は8社、B社が2社だったとしたら、この2社の課題は全く異なるのです。A社はサンプル発送後のフォローの仕方を改善する必要があります。B社はより多くのサンプルを出荷するための創意工夫が必要です。
 私たちは少ないリソースで海外バイヤーを2000社開拓してきた経験があります。自ら輸出事業を手掛けたこともありますし、会員企業さまと一緒に海外バイヤーに営業してきた経験もあります。ただ、データを分析するだけでなく、経験に基づいたアドバイスができる点も当社のサービスの強みです。

■実務ノウハウを提供

 ーーー2月末に開校したスクール事業の内容は。

 井口 スクールは「海外営業」「貿易実務」「英会話」の三つの学習分野があります。「海外営業」と「貿易実務」は月1~2回のペースで授業を行い、9カ月間でスキルを習得できます。「英会話」は受講者の英語スキルや受講頻度によって受講期間は異なります。
 「海外営業」の授業は、1講座3社9人を上限とした少人数制によるワークショップ形式で実施します。座学だけの授業ではなく、実際に海外営業のための顧客ターゲットを明確にしたり、提案資料をその場で作成したりするなど、そのまま業務を実行する準備ができる内容となっています。複数企業で受講していただくのは、他社と競い合いながら学んでいただくことで、自社のスキルのどの部分が優れていて、何が足りないのかを感じてもらいたいという狙いもあります。
 「貿易実務」の授業は通関士になるような勉強ではありません。実務ではワシントン条約の条項をすべて覚える必要はありません。商品を送りたい相手に、送りたいときに送れるための実務ノウハウを提供します。どうやれば安く送れるのか、どうすれば商品を安全に送れるのかというようなこつもあります。
 「英会話」はバイヤーと会食できるくらいのレベルを目指す講義内容です。会食ができるレベルというのは、そこまで難しい内容ではありません。実際、実務的にはそんなにペラペラになる必要はなく、コミュニケーションが取れればOKなのです。
 スクールは今期(17年10月期)、30社まで受講企業を受け入れたいと考えています。すでに多くの企業さまから申し込みをいただいています。開催場所は東京だけでなく、大阪や名古屋、福岡など主要都市を中心に、ニーズがあれば全国で開催する予定です。

井口卓也氏

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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