アマゾン/日本での海外事業者数2.5倍に/イタリア産製品のストアも開設

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右からレンツォ・モリーニ公使参事官、星健一セラーサービス事業本部長、フランチェスコ・フォルミコーニ理事

右からレンツォ・モリーニ公使参事官、星健一セラーサービス事業本部長、フランチェスコ・フォルミコーニ理事

 アマゾンジャパンは6月10日、イタリアのアトリエや職人が商品を出品する「Made in Italy(メード・イン・イタリー)ストア」を開設した。開設時点で30ブランド、約1万2000点を出品している。各国のアマゾンでは、アマゾンの仕組みを利用した越境ECが14年以降活発になっている。特に14年から15年にかけて、海外から日本のアマゾンに出品する販売事業者数は2・5倍に拡大している。
 「メード・イン・イタリーストア」で販売する商品は、大手ブランドではなく大量生産していないジュエリー、ファッション小物、インテリア、美術品などで、通常はイタリア国外で手に入りにくい商品という。現在、イタリア、米国、英国、ドイツのアマゾンにもストアを開設している。
 発送は全てイタリアから行い、注文から日本の顧客に届くまでの期間は、すぐに出荷できれば2~3日ほどとみている。しかし、大量生産していない商品のため、より日数がかかる場合もあるという。
 各国で他国のアマゾンに出品する販売事業者が増えている理由についてアマゾンでは、出品管理システムが世界共通の仕様で多言語対応していることや、各国でFBAが利用できる点を挙げている。
 これまで、イタリアから日本に出品している事業者数はわずかだったが、同日に開催した発表会で、星健一セラーサービス事業本部長は「『メード・イン・イタリー』のニーズを捉えて、より多くのイタリアの職人に出品を促していく可能性は十分ある」と話した。
 イタリア大使館のロレンツォ・モリーニ公使参事官は「家族経営の小さな企業が長所を生かすには、消費者に広く知られることが大事。アマゾンでの販売は有効と考えている」と述べた。在日イタリア商工会議所のフランチェスコ・フォルミコーニ理事は「イタリアの製品は伝統、革新、職人の技術、美しさを兼ね備えている。イタリアの製品がアマゾンで日本に広められてうれしい」と語った。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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