【〈図解〉CRM支援システム】〈事例紹介「リピーターによる売上比率3倍」〉/サントリーショッピングクラブ 販促ビジネス事業部 小篠郁夫氏×GMOメイクショップ ECコンサルタント 立川哲氏/顧客層別のHTMLメルマガが高反響

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
サントリーショッピングクラブの小篠郁夫氏(写真左)とGMOメイクショップの立川哲氏

サントリーショッピングクラブの小篠郁夫氏(写真左)とGMOメイクショップの立川哲氏

サントリーグループのサントリーショッピングクラブ(本社東京都、小濱力社長)は、ウイスキー関連商品のECサイト「Goods Bar(グッズバー)」を運営している。同サイトは15年1月、GMOメイクショップ(本社東京都、向畑憲良社長)が提供するクラウド型マーケティングツール「MakeRepeater(メイクリピーター)」を導入した。リピート施策に注力した結果、わずか3カ月でリピーターによる売り上げ比率が3倍になった。購買状況に応じて顧客をセグメント分けし、各顧客層に最適なHTMLメルマガを配信したことが高い反響につながったという。同サイトの運営を担当する販促ビジネス事業部の小篠郁夫氏と、リピート施策を支援したGMOメイクショップ・ECコンサルタントの立川哲氏にリピート率向上の要因を聞いた。

 小篠 「グッズバー」は12年5月、ECサイト構築ASP「MakeShop」を用いて立ち上げました。グラスや、ウイスキーの樽材を使用したグッズなどを取り扱っています。コスメや健康食品などとは異なり、同じ商品を頻繁に買うような商材ではありませんが、リピーターを増やしたいと考えていました。
 立川 リピート率を高めたいという課題を解決するため、当社では、「メイクリピーター」のご利用を提案しました。サイトのお客さまの現状を把握し、その分析に応じて販促施策を実行できるツールだからです。
 小篠 「メイクリピーター」は顧客セグメントを簡単に把握できる点が良いと思いました。HTMLメールを手軽に作成できる点も魅力でした。15年1月に「メイクリピーター」を導入し、2月にはHTMLのメルマガを配信し始めました。初月は思うような反響は得られませんでしたが、3月頃から成果が出始めました。
 立川 HTMLのメルマガを配信しながら改善策を提案していきました。サントリーショッピングクラブ様には、セール商品の割引き金額を明示していただいたり、購読者がクリックしやすいように1記事ごとに「詳細はこちら」というリンクボタンを配置していただいたりしました。サイト上では当たり前にできていることでも、HTMLメルマガになると見落としがちなポイントを修正していただきました。元々、商品のイメージ写真や、ライフスタイルを提案する記事のクオリティーが高かったこともあり、すぐにメルマガのクリック率は上がりました。
 小篠 同様の内容のテキストメールとHTMLメールを同時期に配信したところ、HTMLの方が結果は良いことが分かりました。効果の高いHTMLメルマガの反響をより高めるために、顧客の「購買頻度」や「購入商品」に応じて内容を出し分けるABテストを実施しました。すると、優良顧客には、メルマガでも高額商品を提案した方がコンバージョンは良いことが分かりました。購買実績がなくメルマガだけ登録しているお客さまも、メールの内容を工夫すれば購買につなげられることが分かりました。そのことも収穫ですね。「メイクリピーター」でセグメントに応じたメールを手軽に配信できるため、メルマガの検証・改善を進めることができました。
 リピート施策を強化したことにより、ECサイトの売り上げは着実に上昇しています。今後もリピート施策の改善を続け、年内には購入者の4人に1人がリピーターという状態にしたいと思っています。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ