【2018 食品宅配 経営指標調査〈17年4月〜18年3月期各社の実績〉】/顧客接点を広げる動きが活発化

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 本紙はこのほど、全国の食品宅配主要企業を対象に「経営指標調査」を実施した。17年4月〜18年3月の間に迎えた決算期を対象に、各社の実績をまとめた。
 食品宅配企業は近年、ネット通販や食品スーパーへの期間限定の出店などにより、顧客接点を広げる動きが活発化している。
 新規顧客獲得では、接点を広げる目的で通信販売(EC)にも積極的だ。通販は10社のうち8社が手掛けていると回答。阪急キッチンエールも注文方法として、ウェブ注文できる体制を整えているが、宅配事業者が配達する通販は実施していないもようだ。
 高齢者向けの宅配事業では、ワタミが冷凍総菜のEC「ワタミの宅食ダイレクト」を本格化。販売員が届けられない配送エリア外の顧客獲得に加え、夕食だけでなく朝食や昼食、配送のない土日の需要を取り込むことで単価アップにつなげる。カタログ通販のハルメクと共同で展開するカタログ通販事業も「宅食ライフ」に統合した。
 ベネッセパレットは通販を行っていないが、「取り組むのであれば、別事業での通販を検討する」(ベネッセパレット)と話す。
 通販以外にも、実店舗で顧客との接点を広げる動きも活発だ。シュガーレディ本社は9月19日、香港で初となる実店舗をオープン。国内では15年に東京・二子玉川に「シュガーレディ・テイスティングテーブル」を開設している。販売員が開催している無料試食会が体験できるほか、商品の購入ができるなど充実させている。
 シュガーレディ本社は10月上旬に、読売新聞や朝日新聞などに全30段の「おせち」広告=写真=を掲載。おせちのECサイトも充実させることで、販売員が接点を持つことができない消費者への接点を広げている。
 販売員や配送スタッフの確保は引き続き課題だ。多くは自社便と配送代理店への委託で対応。配送会社からの値上げ要請については、「なかった」と回答した企業が多数を占めた。値上げ要請のあったベネッセパレットでは、対応策として「自社配送の切り替えで対応する」としている。

ハルメクと共同展開するカタログ通販冊子は会報誌「宅食らいふ」に統合

シュガーレディ本社が全国紙に出稿した全30段の「おせち」の広告

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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