〈NB各社の下期戦略〉 顧客接点、研修強化が活発に/NB未経験者の開拓に成果(2021年9月16日号)

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 コロナ禍における副業意識や健康意識の高まりを背景に、安定した成長を遂げるネットワークビジネス(NB)が目立ってきた。好調の理由には、NBを経験したことのない消費者の取り込みがある。県をまたいだ移動の自粛が求められる中、SNSや地域のサロンを通じて会員との接点を増やしたり、会員に対するビジネストレーニングを強化する動きが活発だ。22年3月期に年商100億円を見込むニナファームジャポンは、中堅ビジネスメンバーへのトレーニングを強化。ペレ・グレイスは今秋にも、認定サロン制度「オハナサロン」を開始。インスタグラムなどSNSを有効活用するアフロゾーンジャパンは、美容に関心の高い、NB未経験層の獲得に成果を上げる。コロナ禍で中止を余儀なくされたキャンペーン(インセンティブ)旅行も来年には再開する動きもある。コロナ禍を成長の機会と捉える各社の下半期の戦略を探った。

 ペレ・グレイス(本社東京都)は、サロンやSNSを活用することで顧客との接点を増やしている。コロナ禍でオンラインとなった非対面のリクルートで会員のすそ野が広がったが、対面の機会も増やして定着率と新規登録のアップにつなげる。
 ペレ・グレイスでは、会員が自宅などで少人数で製品体験する「手洗い会」を展開してきた。今年6月に主力のスキンケア「マヒナ」のリニューアルをきっかけに、商品貸し出し要請が100カ所以上にのぼるなど増加傾向にあるという。
 20年10月に新たに開始した出張サロン「PELE’s(ペレズ)フェア」は、本社にある「サロン」を会員が活動する地域に期間限定で出張するイメージだ。「ペレズ・フェア」のコンセプトは、「あなたの街にペレズサロン」。本社にあるサロンが地方都市に出向いて開催し、本社との接点を広げることが目的だ。フェアではすべての製品の試用や販売、新規登録などができるスペースを設けているほか、ミニセミナーも開催している。
 開始したのはコロナ禍でリクルートがオンラインにシフトしたことも背景にある。

(続きは、「日本流通産業新聞」9月16日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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