【住設訪販企業〈コロナ禍のウェブ戦略〉】 SNSやウェブ活用進む/「見える化」で関心・信用高める(2021年8月19日号)

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新CM「お客様と共に編」

新CM「お客様と共に編」

 住設訪販企業によるSNSやウェブの活用が目立ってきた。さまざまなツールを活用して、会社への関心度や信用度、ブランディング強化につなげている。住設訪販業界はコロナ禍の影響で、対面営業が苦戦、販売商品の差別化も困難になっている。こうした状況の中で、SNSやウェブ戦略で新たな方向に動き始めている。有名人を起用したテレビCMや、ユーチューブによる配信、SNSの情報発信などで会社の中身や透明性を訴求して、採用やブランディングにも好循環を生む形となっている。各社が行っている戦略とその成果についてまとめた。

■社員出演のテレビCM

 外壁塗装や太陽光発電を訪問販売するPGSホーム(本社大阪府、池口護社長)は20年11月6日から新しいテレビCMの放送を始めた。
 CMには同社の社員が出演。テーマに沿って社員が本音で話しているところを紹介した。30~60秒のバージョンを用意している。
 撮影は、あらかじめ決められたテーマで社員が語る形とした。テーマは「心の扉を開ける編」「わたしたちの誠意編」「情熱編」「お客さまと共に編」の4つ。同社のユーチューブ公式チャンネルにも動画を投稿した。投稿から約9カ月たった現在、再生回数が2000回を超えた動画もある。4本の動画の平均再生回数は1600回となった。
 新CMは広告代理店の協力も得たが、ほぼ従業員が仕上げたという。内容は「住宅リフォームや太陽光発電などを訪問販売する会社だということをストレートに伝えている。正々堂々とドアツードアの訪問販売で事業を継続しているということをCMでも強調した」(同社)。
 現在、毎日放送(関西エリア)、BS朝日(全国)、テレビ朝日(全国)、TBS(関東エリア)などで放送されている。
 同社は他にも、21年4月に大阪・心斎橋駅付近にあるビルで、大型のデジタルサイネージを活用したダンスCMの放送も開始。採用と会社の認知拡大を目的に、デジタル戦略の一環として実施している。サイネージの放送期間は半年以上で、一般消費者に対する認知を向上させる戦略と位置付けている。


■SNSで「見える化」

 外壁塗装のテレアポ訪販を手掛ける三和ペイント(本社大阪府、木原史貴社長)は、20年12月―21年5月期(第2四半期)の売上高が、前年同期と比べて20%以上の増収となった。コールセンターを新設したほか、ウェブ広告への投資が増収に寄与したという。

(続きは、「日本流通産業新聞」8月19日号で)

各支店・しさの接客日誌をウェブサイトに落とし込んでいる

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