【専門記者の「空模様」予想】 〈訪販業界予測〉 「宅配」「健食」は追い風/「デジタル化」が今後の鍵(2021年8月5日・12日夏季特大号)

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 コロナ禍が長期化する中、家庭訪販やネットワークビジネス(NB)、宅配などからなる訪販業界の景況は、一言でいえば「まだら模様」だ。あちこちで追い風や逆風が吹いている。状況の劇的変化が見通せない中、逆風にあえぐ「化粧品訪販」「住設訪販」は活路を見出す次の一手に賭けるしかない。一方、コロナの追い風を帆に受けて進む「食品宅配」「水宅配」「健康食品」の業界は、「追い風」を最大化させるための施策に余念がない。優勝劣敗が進む「ネットワークビジネス」を含め、実効性のある「デジタル化」をいかに進められるかが、今後を分けそうだ。

 コロナの影響で、化粧品業界は小雨が降り続いている。サロンへの集客がままならない中、1~2割の減収になっている企業も少なくない。
 現状打破に向け、結婚紹介所とのコラボや健康食品の発売、デジタル化など、各社新施策を打ち出している。雨やみを待つのではなく、晴れ間を呼び込む施策に知恵を絞っている。
 コロナにあえいでいるのは住設訪販も同様。「訪問しづらい」だけでなく、競合も増加、蓄電池に至っては品不足も追い打ちをかけている。
 そんな中でも、伸びている住設訪販企業はある。成長企業の共通点は「顧客目線」。厳しいときこそ、「日ごろの姿勢」が問われそうだ。
 一方、食品宅配や水宅配には、「在宅需要」という追い風が吹いている。新規参入企業がそれほど多くないのも両分野の特徴。対面での新規顧客獲得の難易度は上がっているが、ウェブ活用などで、十二分に補えている企業が多いようだ。
 この状況はしばらく続きそうだ。ただ、

(続きは、「日本流通産業新聞」8月5日・12日夏季特大号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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