セブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう・西武(本社東京都、林拓二社長)は7月19日、趣味や関心事を切り口としたファンコミュニティーサイトを9月下旬に立ち上げると発表した。関心事に焦点を当てたセグメントによる新しい顧客関係の構築を目指す考え。獲得した情報はマーケティングにも活用していく。
新サイトの名称は「マニア区」。無料で利用できる。サイトの運営で得られるマーケティングデータをダイレクトに活用する手法として、OMO(オンラインとオフラインの融合)型のプラットフォームを構築する。
例えば、「日本酒マニア」「カスタード好き」などの切り口でウェブコミュニティーを形成。画像や使用感、豆知識などの投稿を募り、参加者によるファンクラブ化を促進する。そごう・西武の社員も進行役として参加。おすすめ商品やサービスの情報発信も行う。
ファンコミュニティーの運営を通じて得た情報を活用し、今まで扱いのなかった品揃えや特集も実施していく。将来的には好評だった企画を店舗で開催するなど、店頭の活性化にもつなげる。
そごう・西武は、若手従業員が、個人的に興味を持つジャンルの商品を期間限定で販売するポップアップショップ「SHOPやろうぜ」を池袋本店で展開している。ファンコミュニティー運営で得られたマーケティングデータは「SHOPやろうぜ」のウェブ版の立ち上げにも利用する。隠れた需要を掘り起こす。
ファンコミュニティーと連携して商品の新たな魅力を伝えて、OMOビジネスの強化を図る。
そごう・西武/ファンサイトを開設/顧客と新たな関係構築へ(2021年7月22日・29日合併号)
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