ワタミ/中間期、増収増益に/コロナ禍受け、受注に追い風

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 ワタミの「宅食事業」における20年4―9月期(中間期)の売上高は、コロナ禍を受けて、高齢者以外の顧客層の開拓が進んだため、前年同期比3.7%増の177億5000万円、営業利益は同42.9%増の13億1000万円だった。
 コロナ禍に伴い、休校となった子どもを持つ世帯を対象にした、総菜セットの割引販売が好調に推移した。5月には、1食390円で冷凍総菜を販売する新サービス「ちゃんと家(いえ)ごはん」を開始。子育て層から高齢者まで全世代を販売対象にすることで受注を増やした。
 専門部隊として「法人営業部」を設置し、高齢者施設、福祉施設などへの導入数を順調に増やした。
 期末の営業拠点数は前年同期より7カ所増の520カ所。調理済み商品の累計配食数は同4.9%増の3089万6000食だった。販売員「まごころスタッフ」は同254人増の7898人に増えた。
 今年7月から、埼玉県内で4年ぶりに販売を再開した「ミールキット」を10月26日に関東甲信越に拡大。自社製造ではなく、OEMで製造を委託して食数の増加に対応する。販売員「まごころスタッフ」が配送を担うことで、歩合給の上乗せにつなげる。
 11月13日にオンラインで開催した決算説明会で渡邉美樹会長兼グループCEOは「今期は1日あたり4万食を目標に据えている。朝食用に牛乳の取り扱いも始めており、外食の赤字部分を補っていきたい」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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