蛇の目ミシン工業 20年4―9月期/巣ごもり需要でミシン好調/中間期は2桁増収、大幅な増益に

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 蛇の目ミシン工業の20年4―9月期(中間期)の連結売上高は、巣ごもり需要をとらえてミシンの売り上げが増加したことなどから、前年同期比22.8%増の212億4800万円と好調だった。これに伴い、営業利益は同646.0%増の23億6600万円に、経常利益も同788.9%増の23億9800万円と大幅な増益を記録した。
 コロナ禍の巣ごもり需要を受けてミシンの需要が急増。「家庭用機器事業」が好調だった。海外での販売は北米を中心に好調で、販売台数は前年同期と比べて18万9000台多い71万台に上った。
 国内も好調だ。全国77店ある直営店および代理店での販売台数は、前年同期よりも7万3000台増加して15万台にまで増えた。緊急事態宣言の発出や自治体からの要請に合わせて、一時期、直営店のソーイング教室は休業したものの、現在は再開している。同社はインスタやユーチューブなどSNSを活用した情報発信に注力し、手作りの楽しさなどを積極的にアピールしてきたという。
 好調な販売を受けて「家庭用機器事業」の売上高は前年同期比で46億1100万円増の176億4000万円に、営業利益は同20億8000万円増の25億200万円だった。
 好調なミシン販売とは対照的に、「産業機器事業」はコロナ禍の影響で苦戦した。国内はもとより欧州、北米などは依然として設備投資を抑制しており、中国では回復傾向が見られるものの全体としては低迷。卓上ロボット、ダイカスト鋳造関連事業で苦戦した。その結果、「産業機器事業」の売上高は、前年同期よりも6億9500万円減収の22億3000万円に、営業損失が2億1300万円になった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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