〈百貨店の通販〉 お歳暮・福袋の出足好調/通販好調で、各社とも2桁増へ

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 百貨店各社が手掛けるお歳暮の通販と福袋の受注が活況だ。新型コロナウイルスの影響で、各社では今年からカタログの利用やECサイトへの流入が強まり、年末企画においても通販チャネルが好調な出足を見せている。福袋企画は例年よりも通販やECサイトを利用する人が多いとみて、大半が前年実績の2桁増収を計画している。お歳暮と福袋向けの通販の販売状況について、百貨店各社の動きをまとめた。

■「想定以上のスタート」

 高島屋は10月9日からお歳暮のEC企画を開始した。店頭からの送客により、店頭組織会員の売り上げが伸長しているという。
 三越伊勢丹は、EC企画「三越のお歳暮」「伊勢丹のお歳暮」を実施している。売り上げ目標はともに前年比2桁増。自家需要やおせちなどが人気で、ここまで順調に推移している。三越伊勢丹の「ご自宅限定便」でも、年末年始に向けて新たな特集を組んで、自家需要を捉えている。 
 小田急百貨店では、お歳暮のEC企画の売り上げを前年比約3割増にしていく計画だ。現在までに前年実績の50%増で推移しているという。
 近鉄百貨店のお歳暮EC企画は、前年比2割増の売り上げが目標。11月第1週の売り上げは前年同時期の約2倍だった。「出足がこんなに好調なのは想定以上のスタート」(近鉄百貨店総務・広報部)としている。近鉄百貨店では、今年はお中元の通販・EC企画も順調で、通販チャネルに慣れた顧客による利用頻度の高まりも理由の一つと見ている。
 阪神百貨店、阪急百貨店もEC企画は順調なスタートで、いずれも売り上げは前年実績の約2倍で推移。売り上げ目標は、EC企画「阪神からのお歳暮」が前年の約5割増、「阪急からのお歳暮」が約4割増としている。


■カタログやアプリからも

 高島屋はECサイトの流入促進策として、店頭からの送客を促進している。

(続きは、「日本流通産業新聞」11月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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