ポーラ 20年1―6月期/営業利益72%減/上期で販管費7億円削減

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 ポーラの20年1―6月(中間期)期の営業利益は、前年同期に72.7%減の38億6000万円、売上高は同30.3%減の228億9600万円だった。新型コロナによる緊急事態宣言を受け、店舗の休業や外出自粛の影響で、サロンへの来店客が減少、大幅な減収減益となった。4月以降、月次の売上高は回復傾向を示しているが、影響は20年12月期いっぱい続くと同社では予想している。
 ポーラの月次の売上高をみると、4月度が前年同月比45%減、5月度が同44%減、6月度が同26%減となった。
 サロンや従来型訪販の「委託販売チャネル」では4月、エステや対面での新規獲得を禁止したという。最大30%のサロンが休業した。5月は、緊急事態宣言が解除された地域から、衛生管理を徹底しつつ、営業を再開。6月からは、販売員が運営する全店舗の営業を再開したとしている。
 ポーラの持ち株会社であるポーラ・オルビスホールディングスでは、「6月に入って既存顧客は戻ってきているが、新規顧客の獲得に苦戦している。これまで新規はトライアルエステを武器としていたが、コロナ以前のように活用できていない」(コーポレート・コミュニケーション室)としている。
 ポーラ・オルビスホールディングスでは、年間40億円の販売管理費削減を目標として掲げている。ポーラでは、20年1―6月期中に、本社の会議や出張費、広告宣伝費、店頭販促費を見直し、7億円の費用を削減できたとしている。
 販売員であるビューティーディレクター(BD)については、「全体的にモチベーションが落ちているということはない。ただ、外国籍BDの活動が困難だったり、BDのリクルートが難しかったりするため、BD数は減少しており、6月末時点では3万8000人になっている」(同)としている。
 19年12月末時点で、BD数は約4万2000人だったため、半年で4000人程度減少したとみられる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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