〈通販・EC業界団体〉 リアルも一部再開/コロナ対策万全でイベント実施

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 通販・EC業界団体はコロナ禍において、春先はイベントを見合わせていたものの、徐々にライブ配信によるオンライン開催などにシフトしてきた。さらに6月以降、一部の団体ではイベントをリアル開催し始めている。コロナ対策を万全にしながらも、会員や業界のために工夫しながらイベントを開催している。

 今年3月から活動を開始した一般社団法人オムニチャネル協会(本部東京都、鈴木康弘会長)は5月12日、設立記念のセミナーをオンラインで開催した。「小売業はこれからどう生き残ればよいか~アフターコロナへの具体的アプローチ~」と題し、会員以外も参加できるオープンセミナーとしたところ、1324人もの参加者を集めた。
 設立記念セミナーということもあり、注目度が高く、さらにオンラインで開催することで、全国から気軽に参加できたことが多数の参加者を獲得できた要因だ。


■リアルとネットで開催

 一般社団法人日本リテンション・マーケティング協会(本部東京都、奥谷孝司代表理事)も6月26日、会員以外が参加できるセミナーをオンラインで開催した。コロナ禍で苦しむ事業者を支援する目的もあり、オープンセミナーを実施するケースも目立った。
 一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会(サブスク振興会、本部東京都、佐川隼人代表理事)は6月24日、リアルで月例会を開催した。開催地である東京都が非常事態宣言を解除したことを受け、リアル開催を決めた。セミナーはオンラインでも聴講できるようにしている。
 サブスク振興会は聴講型のセミナーにも注力しているが、グループディスカッションや懇親会での情報交換も重視している。6月24日の月例会では、懇親会は実施しなかったが、リアルの参加者のみで「飲食業界のサブスク」をテーマにグループディスカッションは実施した。


■コロナ対策を徹底

 一般社団法人イーコマース事業協会(本部大阪府、岡村篤理事長)は7月11日、大阪・東淀川区にて定例会を開催する。コロナ対策のため、参加人数を70人以下に限定し、席の間隔を空けて聴講できるようにする。
 他にも入り口でアルコール除菌したり、体温を計測したりする。参加者には大阪府が実施している「コロナ追跡システム」への登録も促している。
 通常は開催している定例会後の情報交換会は実施しない。会員向けには定例会のライブ配信も行う予定だ。
 コロナ禍で市場の変化が激しい中、通販・EC事業者は、情報やノウハウの共有をより一層求めている。通販・EC業界団体は、イベントのオンライン開催や、状況を見てのリアル開催を今後も強化し、会員や非会員に向けての情報発信を続けていく。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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