パルシステム生活協同組合連合会/コロナ禍で宅配好調/供給高が47億円増加

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 パルシステム生活協同組合連合会(本部東京都、大信政一理事長)の20年3月期における売上高(供給高)は、前期比3.0%増の1616億4300万円だった。期初計画と比べ0.9%減(15億2300万円)だった。新型コロナウイルスの影響で、3月度の新規組合員が増加したことが増収に寄与した。
 年度を通じた新規組合員は同2.1%減の19万2355人。5月の大型連休と台風や長雨の影響で、営業活動が鈍化した。春と秋に実施しているテレビCMでのプロモーションでは、「お試しセット」の普及とイベントの拡大に力を注いだ。見込み客数(情報数)は同6.5%増の33万6038件と前年を上回ったものの、加入数は、営業職員の欠員などが影響し同2.1%減の19万2355件だった。
 ウェブによる加入促進では、子育て層向けの「お試しセット」やSNSによる発信の強化、コロナ禍でウェブサイトへのアクセスが増えたことからウェブサイト経由の見込み客は同16.6%増の17万4718件だった。
 生協への新規組合員獲得施策では、イベントでの加入者増を計画していたものの、悪天候や新型コロナウイルスの影響でイベント中止が重なり、同9.4%減の1万471件に留まった。マンションや企業との提携を進め、児童福祉施設へのステーション供給を推し進めており、四つの生協で運用を開始した。
 ウェブ注文ができる「オンラインパル」の登録者数は同9.3%増の57万6961人、受注高は同7.2%増えた。
 21年3月期は、埼玉県熊谷市に開設した物流センターの稼働に合わせ、品揃えを強化することで受注高を.5%引き上げる。離れて暮らす組合員の家族に対する宅配サービス「まごころ便(仮)」を開始し、親子割引制度の導入も検討する。
 新規組合員の戸別訪問では、営業用タブレットからの加入を進めていく。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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