厚生労働省/健康被害情報の公開へ/因果関係不明の事案も(2022年6月16日号)

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 厚生労働省が、健康食品との関連が疑われる健康被害の情報について、公表を予定していることが、このほど分かった。第1弾として、健康被害の情報のあった十数品目の「健康食品」について、主たる成分名や、健康被害の状況、摂取期間、摂取の年齢・性別などを公表すると見られている。因果関係が不明な健康被害事案の公表も予定されている。
 20年6月1日の食品衛生法8条(指定成分制度)施行以降、プエラリア・ミリフィカなどの「指定成分」を含有する食品については、「関連が疑われる健康被害」の情報が、厚労省のホームページで定期的に公表されている。厚労省では今後、それ以外の、いわゆる「健康食品」(トクホや機能性表示食品を含む)の健康被害情報についても、厚労省HPで、公表を行っていく方針だという。
 厚労省はすでに、20年6月1日以降、販売者や医療機関などから寄せられた健康被害情報のうち、十数件をピックアップし、公表のひな型をまとめているようだ。業界団体などとの調整を経て、公開に踏み切る考えとみられる。厚労省では、「業界団体のヒアリングを行っている段階。現段階では、いつ、何の成分について公開するか、答えられない」(食品基準審査課)と話す。
 現状、具体的な製品名は公表せず、「作用を期待して表示されている主な成分名」を公表する方向のようだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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