〈百貨店・ギフト通販各社〉 「母の日」通販の需要拡大/売上3割増計画する企業も (2022年4月14日号)

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消費者心理を捉えた販促や商品が目立つ

 百貨店やギフト通販の各社による「母の日」の販売企画が活気づいている。コロナ禍で通販利用が進んだことで、前年以上に需要が拡大しそうだ。花や菓子の定番ギフトにとどまらず、グルメ商品を贈る傾向も続いている。「母の日」向け通販のこれまでの販売状況について、そごう・西武が前年比約20%増で推移していると回答したほか、前年比20~30%の増収を計画する企業が複数あった。

■EC化率の高まりが影響

 まん延防止等重点措置が解除されている4月現在、外出機会は前年の同時期に比べて増加しているものの、高齢者を中心に引き続き家で過ごそうと考える人は多い。「母の日」のような祝いの機会も、集まって食事をすることは避ける傾向が続く。
 ハースト婦人画報社(本社東京都、ニコラ・フロケ社長)が今年2月に行った母の日ギフトに関する意識調査によると、ギフトの贈り方について、半数以上が宅配便を利用すると回答した。また、母の日ギフトを「贈ると思う」と回答した人が前年より6ポイント上昇しており、通販の需要は前年以上の拡大が見込まれる。
 自社サイトやECプラットフォームでギフト通販を手掛けるベルヴィ(本社兵庫県、宮崎義則CEO兼COO)は現在のところ、花の売れ行きは前年とほぼ同じ水準で推移している。売り上げが堅調なのは、スイーツ、ドリンク類、調理器具ブランドの「ティファール」などだ。ベルヴィでは母の日の花よりも、自社の強みを生かした訴求に取り組む。前年に引き続き、ニッチなキーワード設定を通じたSEO対策を行い、集客効果の最大化を目指している。
 カタログギフト大手のリンベル(本社東京都、東海林秀典社長)は、母の日まで約1カ月あるためか、現状の売れ行きは鈍いとしている。今年の母の日に向けては、体験ギフトの充実を図っている。カタログギフトと花のセット商品だけでなく、カタログギフトとスイーツの組み合わせもそろえた。贈る品を迷っている人には、ジャンルごとにバイヤーが薦める商品のランキングページを設けて選びやすくした。
 ラオックスグループのシャディ(本社東京都、飯田健作社長)は、前年同期よりも堅調に推移しているという。シャディは、コロナ禍の影響でEC化率が高まり、消費者の購買行動自体が変わったと分析。母の日向けでもこの傾向が続いているとみている。
 家族が気軽に会えなくなった中で、いつもよりワンランク上の母の日ギフトを贈りたいという要望は高まっているようだ。シャディはこうした背景から、今年は「喜んでもらえるシーン」に合わせた商品提案にも取り組んでいる。母の日を一緒に過ごすアイテム「一緒に過ごそう」、体を気遣う食品「母への思いやり」、兄弟姉妹による「みんなで贈ろう」─の三つのシーンを提案。「一緒に過ごそう」では、アウトドアを楽しむギフトとして、モバイルプロジェクターを取り入れた。野外で使用できるスクリーンやハンモックも展開している。


■体験ギフトやスイーツも

 高島屋は、足元の売れ行きについて「鈍い印象」と本紙に回答した。

(続きは、「日本流通産業新聞」4月14日号で)

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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