2020年EC市場展望

マーケティング

大都 

代表取締役 山田岳人 氏 小売業の淘汰進みD2C企業が拡大

 DIY用品のECサイトを運営する大都(本社大阪府)の山田岳人社長は、19年のEC市場について、大手ECモールを中心に、小売り業態のEC店舗の淘汰と、メーカーによるD2Cモデルの展開が進むと話している。


 メーカーがECサイトで直接顧客に商品を販売する、「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」の時代が訪れている。一方で、メーカー直販が進めば小売りのEC店舗が淘汰されていくだろう。メーカーも小売りも、一つの「ブランド」としていかに消費者に訴えかけていくか、ということが今後は問題になっていくのではないか。
 消費者は現在、ECを利用するとき、一定の決まった「経済圏」で購買活動を行う傾向が強くなっている。より多くの消費者を取り込むために販路を広げる必要性がある。当社では、今年1月にKDDIが運営するECモール「Wowma!(ワウマ)」に初めて出店する。au WALLETを利用する固有の消費者層、いわば「au経済圏」があると見込んでの展開だ。
 現在、政府がSNSやECモールを運営する「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業に、公平性や透明性を保つための規制を検討しているが、Amazonが聞き取り調査への参加を拒否するなど、先行きは不透明だ。政府がどのような形でプラットフォーマーを規制し、自社にどんな影響があるのかをつぶさに把握する必要がある。
 18年は大手小売りEC店舗が廃業する事件もあった。19年は、小売りのEC店舗にとって、明暗の分かれる年となるだろう。自社ECにしろ、モール出店にしろ、独自路線を打ち立て、モノだけでなく「価値観」を売ることで顧客を囲い込むことが必要だ。
 ECはもはや、テクニカルな工夫だけでは生き残れない。顧客との関係性を重視した「売り方」が必要な時代となってきている。
 小回りの利く中小企業の方が、ある意味では有利と言えるかもしれない。


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