2020年EC市場展望

消費者契約法

ECネットワーク

理事 沢田登志子 氏 規約変更の取り締まり厳しく

 一般社団法人ECネットワークでは、ECに関する消費者からのトラブル相談を受け付けている。消費者契約法(消契法)に詳しく、経済産業者に在籍した経験も持つ沢田登志子理事に、消契法に関連する20年のポイントを聞いた。

 20年、留意すべきポイントの一つに、改正債権法で新たに規定された定型約款、特に定型約款の変更に関する規律が挙げられる。
 デジタルプラットフォームやECサイトにおける利用規約は、通常、定型約款に当たる。
 「消費者契約法改正に向けた専門技術的側面の検討会」報告書では、消費者の開示請求権に関する情報提供や、契約前に規約を容易に確認できる状態に置くといった努力義務を消費者契約法に規定することが提案された。これは改正債権法を念頭に置くとともに、定期購入トラブルの改善を意図していると思われる。
 改正債権法においては、定型約款の変更が有効と認められるためには、変更日と変更の内容をあらかじめ周知し、変更日までにある程度の期間を設ける必要がある。
 例外となるのは、消費者など相手方の利益になる変更と、変更が合理的で適切な範囲とみなされる場合。不当条項の判断基準よりも、変更の合理性の判断基準のほうが厳しい。
 現在は、あらかじめ規約を必要に応じて変更する旨を盛り込み(変更条項)、変更後も利用し続けた場合は消費者の合意があったとみなす規定をおくEC・通販事業者は少なくないのではないか。
 手続きが煩雑で手間だと感じるかもしれないが、差止訴訟などのリスクを考えれば、規約変更には注意を払い、必要な手順を踏んだほうがよいだろう。
 改正債権法の定型約款の規律は、プラットフォーマーと出店店舗のようなBtoB契約にも当てはまるかどうかは微妙なところであるが、昨年、一部のプラットフォーマーにおいて、「合理的」とは言いにくい規約変更を巡り出店店舗の反発を招いたケースもあった。BtoCはもちろんのこと、BtoBにおける契約ルールが実務にどのように適用されるのか、注視していきたい。


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