「ミールキット」市場が活発/シャープ、スタフェスが新規参入

 食材がカットされた状態で届く「ミールキット」の市場が注目されている。法人向けに弁当などの宅配を展開するスターフェスティバル(本社東京都、岸田祐介社長)は9月27日に「ごちレピ」を開始。シャープも10月に、タイヘイやぐるなびと組んで「ヘルシオデリ」を始めた。11月には、セブン&アイ・ホールディングスが生鮮食品のEC事業「IYフレッシュ」開始し、ミールキットの販売に乗り出している。ヨシケイやタイヘイといった食材宅配の老舗企業も「夕食食材キット」を「ミールキット」としてブランドを再構築している。競合ひしめくこの市場に参入したシャープとスターフェスティバルは単なるEC展開とは異なる狙いもあるようだ。


■シャープはIoT戦略の一環

 シャープの食材ECの参入に当たってのキーワードは「IoT」。EC事業の基軸に、インターネットと接続した調理家電「ヘルシオシリーズ」を活用する。
 シャープは、他のEC企業のようにキットを販売することを目的に新規参入したわけではない。16年にIoTブランド「COCORO+(ココロプラス)」を立ち上げ、テレビやエアコン、スマートフォンといった製品にAI(人工知能)を活用したIoT家電の開発を強化した。家電を開発するだけでなく、付随するコンテンツも同時に提供することで、購入の動機付けにつなげ、付加価値を提供することが狙いだ。
 「ヘルシオデリ」に先駆けて、16年10月には調理家電シリーズブランド「COCORO KITCHEN(ココロ・キッチン)」を立ち上げた。AIを組み込んだ調理家電に話しかけると、お勧めのレシピ提案する対話サービスを始めた。
 こうした流れから、レシピ提案だけではなく、食材も届けて、さらに調理がボタン一つでできる「ヘルシオデリ」を考案。キットは調理家電「ヘルシオ」を積極活用してもらうための一つのツールという位置付けだ。「お客さまに家電を使ってもらうことでクラウド上に情報集約し、さまざまなライフスタイルを提案できる」(IoT通信事業本部・IoTクラウド事業部・サービスマーケティング部・松本融部長)と話す。


■スタフェスは、配送効率の最大化が狙い

 スターフェスティバルは、新規参入にあたってBtoBで約9年間の積み上げてきた資産を有効活用する。BtoBにおける「資産」とは(1)法人顧客(2)委託先代理店を中心とした配送網(3)飲食店など弁当を製造する拠点ーーーのインフラだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月21日・28日合併号で

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