【コンビ 小堀英次代表取締役社長】 〈21年1月に新社長就任〉スペック競争から感動創造企業へ

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 ベビー用品大手のコンビ(本社東京都)は21年1月に行った代表人事で、執行役員副社長の小堀英次氏が代表取締役社長に昇格した。小堀社長は、コンビの次期の方向性について「予想外の価値を生む感動創造」と掲げている。メーカーでありながら、DX(デジタルトランスフォーメーション)やECを生かし、顧客のニーズに応える体制作りに着手。直近の業績では、EC化率が2割以上に伸長した。今後の計画や新社長就任の抱負などについて、小堀社長に聞いた。

■コンビブランドを広げる

 ─ECの現状について。
 直近の業績では、EC化率が全体の2割以上に伸長し、4~5ポイント上がりました。コロナで店舗が閉まっていることや、コロナ感染を不安視する顧客がECを利用したとみています。一方、コロナを契機に売れる商品が変わったわけではありません。主力とするベビーカーやチャイルドシート、スウィングベッドとチェアが一体となったベビーラックが依然として売れている状況です。
 当社は、ベビー用品のコンビ公式オンラインショップ以外に、化粧品ECサイト「ナナローブ」も運営し、順調に推移しています。ただ、当社はメーカーであるため、直販を強化するつもりはありません。
 しかし、コロナを契機にECのチャネルは無視できなくなりました。理由としては、顧客がECで買い物をする機会が当たり前になりつつあるからです。こうした時勢を踏まえながら、卸先である販売店と協力し、コンビブランドを広げていく必要があります。
 ─社長就任後に着手したことは何か。
 21年3月に、社内に感動創造PJ(プロジェクト)を立ち上げました。感動したことを書き、それを毎月共有しています。当社にある約10の部門ごとで実施しているため、いろいろな感動秘話があります。最終的に部門ごとのMVPや、全社MVPを決めて表彰しています。
 PJ実施には大きく三つの理由があります。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月24日号で)

小堀英次(こぼり・えいじ)
 1966年7月1日生まれ。埼玉県出身。筑波大学第二学群日本語日本文化学類卒業。92年8月、コンビ入社。01年5月、内部監査室長に就任。COMBIASIALIMITEDマネージャー、ベビー事業本部マーケティング室長、経営企画室長を経て、16年1月に執行役員経営企画室長へ。20年8月に、執行役員副社長ベビー事業本部副本部長を務め、21年1月に代表取締役社長に就任。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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