アスクル 19年6―11月期/BtoBけん引、通販増収/「ロハコ」は損益改善優先で減収

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 アスクルの19年6―11月期(中間期)におけるEC売上高は、前年同期比4.0%増の1956億9900万円だった。BtoB事業は増税前の駆け込み需要やウェブからの集客拡大により増収。日用品EC「LOHACO(ロハコ)」は損益改善への取り組みを優先しており、減収となった。
 BtoB事業は約8600点を取りそろえているオリジナル商品が増収をけん引している。19年11月度における売上高の37%がオリジナル商品の売り上げだった。
 定期配送サービスでオリジナル商品を購入する顧客も増えている。検索エンジン最適化(SEO)やネット広告の強化により、ネット経由の新規会員数の増加によって、購入商材領域が拡大している。
 「ロハコ」は23年5月期までに黒字化するため、損益改善を進めている。収益性の高いオリジナル商品を強化したり、物流コストを低減したりしている。
 ヤフーが新設した「PayPay(ペイペイ)モール」に出店。大型キャンペーンによる押し上げ効果で好調な出足だという。化粧品の販促キャンペーン「コスメデイズ」も大きな反響を集めた。
 連結業績における売上高は同4.3%増の1996億2500万円、営業利益は同236.9%増の34億6800万円、四半期純利益は同594.0%増の21億9200万円だった。BtoB事業が継続して増益となり、BtoC事業の損失が減少したことで大幅な増益となった。
 20年5月期の売上高は前期比4.3%増の4040億円、営業利益は同94.6%増の86億円、当期純利益は同1144.2%増の54億円を計画している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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