ＭＴＧ　１８年１０—１２月期／直販売上は３０％減／中国電子商取引法の影響で

　美容・健康機器を販売するＭＴＧの１８年１０—１２月期（第１四半期）の、ＥＣ事業を含むダイレクトマーケティング事業の売上高は、前年同期比３０.２％減の２１億１０００万円だった。中国電子商取引法の影響によって、国内の家電量販店などのインバウンド需要が減少。「国内ＥＭＳ市場に一服感がみられる」（広報・ＩＲ）としている。中国向けのＥＣによる売り上げは伸びているという。
　同社全体の第１四半期の売上高は、前年同期比１２.０％減の１４０億円。営業利益は同６８.３％減の１２億７０００万円だった。営業利益の大幅な減少については、「利益の進捗に関する方針を変更し、中国などの成長分野を中心に投資を拡大したため」（同）としている。
　家電量販店への卸販売を含むリテールマーケティング事業には、１９年１月に施行された電子商取引法の影響が色濃くあったという。国内でまとめ買いを行う個人や代理購入業者が、中国への並行輸入に対する課税強化を嫌った結果、インバウンドによる売上高が減少し、同４０.１％減の２１億円となった。
　同社の中国本土での売り上げのうち、大部分をＥＣが占めている。中国電子商取引法が施行された１９年１月以降も、中国本土のＥＣ売上高は好調に推移している。好調の要因について同社では、「純粋なブランド認知の向上か、中国電子商取引法の施行によるインバウンド需要減少の反動かは判断しかねる」（同）としている。