【〈住設訪販企業〉脱炭素・SDGsへ取り組み】 時流捉え再エネ普及進む/事業体制は多角化の時代へ

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グローバルアリーナの屋根

 政府が2050年までに取り組む脱炭素社会への実現には、再生可能エネルギー(以下再エネ)の普及が鍵となる。太陽光発電や蓄電池を訪問販売する住設企業は、脱炭素社会の実現が今後のビジネスにもつながっていくと予想される。同時に、SDGsも脱炭素社会と相まって、目標を設定して取り組む企業が増えてきた。脱炭素やSDGsの普及が、事業体制を変えるきっかけにもなっている。販売だけでは、収益性の確保が厳しく、事業を多角化する必要が出てきたためだ。再エネ普及に貢献している住設各社の取り組みや現在実施している内容をまとめた。

■自家発とラグビーで貢献

 サニックスは21年2月以降、自家消費型太陽光発電の設置やラグビーの運営において、脱炭素社会やSDGsへの貢献に向けて取り組んでいる。
 21年2月に多目的スポーツ施設「グローバルアリーナ」の屋根に自家消費型の太陽光発電を設置して以降、同社が所有する八つの工場の屋根にも太陽光発電を順次設置。21年度中で完了させる計画だ。二酸化炭素(CO2)排出の低減に貢献するほか、設置した太陽光発電の発電データを、自社の事業にも生かす考えだ。
 スポーツ施設「グローバルアリーナ」は、ワールドユースの大会やジャパンラグビートップリーグの試合会場でもある。太陽光発電を、世界各地から訪れる利用者が知る機会にもなり、再エネをより身近に感じてもらいたい考えだ。環境に対する意識の醸成につながると期待している。
 5月13日には、「サニックスワールドラグビーユース交流大会」に参加する高校生のラグビー選手の支援を目的に、クラウドファンディング(CF)を開始。交流大会を通して、高校ラグビー選手の育成やSDGsの達成に寄与していく。
 交流大会は、コロナ禍によって2年連続で開催が見送られており、今回実施したCFは、22年開催への支援金にする。支援金は、大会に参加する選手の食事改善や補食の提供、疲労回復設備に充てる予定だ。5月25日現在、目標金額150万円に対し、約120万円の支援金が集まっている。


■地域全体で普及活動

 太陽光発電やオール電化、蓄電池などを販売する日本エコライフ(本社宮城県、佐藤政彦社長)は、脱炭素社会の実現に向けて「地域全体での取り組み」を掲げている。
 同社が注力しているのは、太陽光発電を全世帯へ設置するための「0(ゼロ)円太陽光プロジェクト」で、設置費用がかからずに太陽光発電が設置できるビジネスモデルだ。普及促進のモデルを構築しつつも、「自分たちだけでは脱炭素社会の実現となる目標は達成できない。ゼロ円太陽光プロジェクトに参画していただける企業を広く募ることで貢献したい」(佐藤社長)と話す。
 プロジェクト普及のために、テレビやラジオCMを活用し、プロ野球の楽天ゴールデン・イーグルスや、サッカーJリーグのベガルタ仙台へ協賛。消費者との接点も広げつつ、地域全体でプロジェクトが進むよう取り組んでいる。
 ゼロ円太陽光プロジェクトは、「シェアでんき」を展開するシェアリングエネルギー(本社東京都)や、「ソーラーメイト」を展開するハンファQセルズジャパン(本社東京都)の提携先と共同で進行している。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月27日号で)

プロジェクトのイメージキャラクターに嶋基宏選手を起用

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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