【千原弁護士の法律Q&A】239 健康食品関連の最近の状況や注意点を教えてほしい

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”注意すべきはウェブサイト”

(質問)
 当社は、ネット通販で健康食品を販売していますが、最近、景表法に基づく処分が増えていると聞きます。先生は、6月9日に(一社)全国直販流通協会で、そうしたことをテーマにセミナーをされた旨をうかがっています。あいにく当日は聴講することができませんでしたので、健康食品関連の最近の状況や注意点などを教えていただけると助かります。   (健康食品ネット通販会社社長)


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(回答)
 景表法違反による措置命令については、一時、沈静化していたものの、2017年1〜3月の期間に、消費者庁から出された措置命令だけで12件となっており、再び、命令が多発される状況になっています。
 報道されたとおり、三菱自動車工業への処分は措置命令&課徴金(約5億円)納付命令ということで、制度導入後、はじめてのターゲットとなりました。
 上記12件の処分の内容から検討すると、以下のような注意が必要なことが明らかになってきています。
 健食業界にとって、なんといっても注意すべきなのはウェブサイトです。今回も多くの企業がウェブ広告で処分を受けました。消費者庁は、健食について「ロボット型全文検索システム」を利用し、たとえば「癌」「脂肪吸収」など、健食の効能効果表現で多い「キーワードによる検索」を行って、指導や処分を行っています。
 同じような表現をする多くの事業者がある中で、指導で終わるところと、処分を受けるところが確かにあります。その違いは定かではありませんが、例えば、消費者クレームが多い、記載内容が悪質などといったことも影響を与えていると思います。トクホや機能性食品表示と紛らわしい表現もアウトと判断される可能性が高いと思います。
(続きは、「日本流通産業新聞」6月22日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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