【ニュースの深層】□□71 「若年成人」問題/議論に事業者不参加/通販業界からも懸念の声

 政府は今年の通常国会で、現行の民法で定められた成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正案を提出する方針だ。これに関連し、消費者トラブルに巻き込まれやすい18歳から22歳を「若年成人」として保護すべきだとする考えを消費者委員会が報告した。18歳と19歳に対し消費者教育を行う準備期間とするほか、消費者被害を防止するための措置が実施される期間を確保することの2点を求めている。ただ、成人年齢の引き下げ問題を議論する消費者委員会のワーキング・グループ(WG)には通販事業者を含めた事業者が参加しておらず、通販業界から成人年齢引き下げに伴う懸念を表明する声が上がっている。


■18歳から22歳を保護
 民法の改正によって、成人年齢が20歳から18歳に引き下げるための法整備が検討されている。
 こうした中、消費者委員会のWGでは、18歳から22歳を消費者契約に対する判断力が不足している「若年成人」と見なし、特別に保護するべきだという意見が上がっている。
 WGの報告書によると、「消費者の年齢や消費生活の経験を考慮して、消費者ごとに適切な情報提供をする」ことを事業者に義務付けることを検討している。
 通販事業者に関しては、カタログや通販サイトを閲覧している消費者に合わせて、注文時の注意事項を記載することなどが想定される。これらの媒体は不特定多数を対象にしているため、WGの要求に対応することは難しいと捉えられている。
 WGは若年成人を保護すべき理由として、国民生活センターに18~19歳の相談が年間5000件、20~22歳の相談が年間7000件寄せられていることを挙げている。
 WGのこうした要求に対し、公益社団法人日本通信販売協会(JADMA、事務局東京都、阿部嘉文会長)の万場徹専務理事は、「コンビニエンスストアや百貨店などを含めた小売業全体の契約件数と比較すると、トラブルに発展している件数はゼロに等しい」と反論する。
 また国センでは「通販」と区分されている相談内容も、アダルト情報や出会い系サイトに関するものが大半を占めており、物販の通販の実態とはかけ離れた件数となっている。


(続きは、「日本流通産業新聞」2月16日号で)

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