【スリーピース 糟谷耕一 社長】顧客目線の付加価値で組織拡大

 健康食品「フコイダンDX」を販売するスリーピース(本社宮城県、糟谷耕一社長)の業績が好調だ。17年3月期の売上高は前期比127.5%増の27億3000万円と急成長している。18年3月期は前期比20%増の33億円を計画しており、勢いは続きそうだ。業界の常識にとらわれない会員向けサービスを次々と打ち出す同社の糟谷社長に好調の要因や今後の展望を聞いた。


 ーーー6月に創業10周年を迎えた。業績も順調に成長しているが。

 予想以上に結果が良かった。創業から10年間、単品で事業を続けてきた信頼と「リゾート展開」が会員に受け入れられた。
 当社がこだわるのは、会員向けのサービスの多くが「無料」でかつ、生活の一部であるということだ。全国で開催している「食事会」も参加のハードルを低くしたり、リゾートも申請をすればタワーマンションの最上階など一流の場所を利用することができる。
 私自身がNB業界未経験だったため、先入観もなく、成功体験もない。従来の成功体験に基づいた「型」に当てはめなかった。特に、NBにありがちな「製品を愛用することで収入と健康が得られる」という概念を取り払った。製品を愛用することでさまざまな特典があるということを打ち出した。
 会員の育成という考え方も異なるかもしれない。10人の会員がいても育成できるのは1人くらいだろう。ビジネスに関心のない、ほかの9人に満足してもらえるサービスを提供して「スリーピースがいいね=NBがいいね」という考えになればいい。

 ーーー11年の東日本大震災がターニングポイントになった。

 当社が東日本大震災で被災したとき、会員が被災地で炊き出しをしたり、物資を届けてくれた。それ以来、「何をすれば会員が喜ぶか」を考えながら運営してきた。
 まず、支援の恩返しとして、無料の食事会を始めた。するとセミナーに徐々に人が集まるようになった。特に、高齢者が来てくれるようになった。しかし、新たな課題が出てきた。大阪の会員が、地下鉄に乗る際に転んで骨折してしまった。何か役に立てないかと考えた末、「交通事故傷害保険」を付与した。
 会員が出張した際の宿泊代が負担になっていると聞き、主要都市で会社がマンションを借り上げ、会員に宿泊施設として使ってもらおうと考えたのが「リゾート展開」だ。
 会員から上がった声を一つ一つ解決する中で生まれたのが、四つの付加価値だ。私が常に現場に出て、会員とコミュニケーションを取っている。常に顧客(会員)目線で経営してきたことが機能している。
 当社は、ここ数年成長しているが、創業から4~5年はうまくいかない時期があった。そのとき、10年はとにかく現場に出ようと決めた。現場に出れば、経営課題も見つかるし、チャンスは訪れるものと信じてきた。その積み重ねが現在につながっていると考えている。

(次は、「日本流通産業新聞」8月3日号で)

主要都市でマンションを借り上げ宿泊施設として使ってもらう「リゾート展開」も好評

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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