【フジ医療器 中西広幸 社長】商品戦略を聞く/マッサージチェアの新たな提案を

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 健康機器を商材にJAルートの同行販売などを行うフジ医療器(本社大阪府)は6月3日付で、代表取締役上席副社長の中西広幸氏が代表取締役社長に昇格する人事を行った。商品戦略などについて、中西新社長に話を聞いた。


 ーー中西社長の経歴について聞きたい。

 まず当社について説明する。当社は、14年7月1日付で、貴金属リサイクル事業などを行うアサヒHD傘下のジャパンウェイスト(本社東京都、武内義勝社長)の子会社となった。
 私自身は、アサヒHD傘下のアサヒプリテックに新卒で入社し、銀リサイクル原材料の仕入れ営業を担当してきた。09年6月にアサヒプリテックの執行役員に就任、13年4月からはアサヒプリテックとジャパンウェイストの、それぞれ取締役執行役員を兼任していた。14年7月に、ジャパンウェイストがフジ医療器の株式80.9%を取得したタイミングで、フジ医療器の代表取締役上席副社長に就任した。商品本部長も担当し、商品開発や品質の維持向上にも努めてきた。そして、今年6月にフジ医療器の代表取締役社長に就任したかたちだ。
 ーー社長交代のいきさつは。
 私としては、木原定男前社長には続投してほしかった。ただ、木原の「いい時期で後継にバトンタッチをしたい」という思いをくみ取る形で、社長交代を行った。いいタイミングだったとは思っている。前任の木原には相談役として社に残ってもらっている。
 前任の木原は、叩き上げの営業マン。私も営業畑の出身であり、泥臭いという点で通じるものがあると感じている。今でも、業務の相談にいろいろと乗ってもらっている。


 ーーフジ医療器がアサヒHDの傘下に入ったことによるシナジー効果は生まれてきているのか。

 もともとジャパンウェイストがフジ医療器を子会社化したのは、アサヒHDに「今後、ヘルスケア産業は伸びていく」という考えがあったからだ。
 フジ医療器は、アサヒHDグループの「ライフ&ヘルス事業」を構成する一社だ。同事業は、空調設備販売の紘永工業と、冷暖房販売のインターセントラル、そして当社の計3社で構成している。
 健康機器や空調設備などを通して、「快適な生活を作っていく」というテーマのもと推進している事業だ。
 グループ入りのシナジーという話をすると、当社のグループ企業は従来から医療機関や歯科業界と取引がある。例えば、歯科医院だけとっても、取引先の数は7万~8万件にのぼる。グループが持つ既存の販路に、フジ医療器の商材を提供していくことが可能だ。すでに、取り組みは始めており、販路の共有という部分で相乗効果を生めているのではないかと考えている。また、医師協同組合や歯科医師協同組合と組んで、フジ医療器の製品の職域販売を行ったりもしている。


(続きは、「日本流通産業新聞」9月29日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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