第9回通販実施企業当期純利益ランキング/3年連続トップ…ショップチャンネル/90社の合計額は888億円

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第9回通販実施企業、当期純利益ランキング

第9回通販実施企業、当期純利益ランキング

 日本流通産業新聞は4月、通販事業者を対象とした「第9回通販実施企業 当期純利益ランキング」調査を行った。純利益が判明した通販事業者90社の合計額は、888億2736万円となっている。純利益のトップはジュピターショップチャンネルで、3年連続の首位となった。16年に迎えた決算期では、千趣会やスクロール、ディノス・セシール、フェリシモといった総合通販が黒字を計上。ただ、利益額の増減幅は大きく、2桁から3桁の規模で推移する事業者が目立っている。


 純利益がトップだったショップチャンネルは、15年3月期の145億900万円から13.4%の増益だった。16年3月期の売上高は前期比2.2%増の1394億9400万円。売上高当期純利益率は11.8%となり、前期比1.2ポイントの増加となっている。
 ミスミやアスクル、MonotaRO(モノタロウ)といったBB通販事業者は、例年同様安定した利益推移を確保している。このほか、前回調査は純損失の計上となっていた千趣会やディノス・セシール、スクロールなどが利益を計上して回復した。
 千趣会の場合、本体の業績は厳しく、投資有価証券の売却益が影響したが、グループ会社が健闘しており、ベルネージュダイレクト、千趣会イイハナ、モバコレが名を連ねている。
 2桁成長となったティーライフは、主力商品「メタボメ茶」の新規顧客獲得が順調で、自社製造商品の売り上げ構成比増加が寄与した。八幡物産は当該期に予定していた経費が翌期の計上となったことから58.9%の増益となった。
 15年12月に6億1135万円の純利益を計上した日本サプリメントは、16年12月期に6億4000万円の損失を計上。15年10月期に14億900万円の純利益だったサニーヘルスも、16年10月期は17億7700万円の損失となっている。


*調査方法
 「第9回通販実施企業当期純利益ランキング」は、通販事業(通信教育を含む)を中心とする企業の当期純利益を調査、ランキング化した。調査は今年4月、通販事業者にアンケート用紙を送付したほか、通販企業の決算短信や決算公告といった公開情報を利用した。
 調査対象は2016年1月から12月までに決算期を迎えた通販実施企業の当期純利益。連結業績を公開している企業の場合、個別企業や有価証券報告書の提出企業による当期純利益を記載している。
 アンケートへの回答がなかった企業や、対象期間の当期純利益が損失となっている企業の記載は省いた。


*表の見方
 当期純利益の金額は1万円単位で、千円未満は切り捨てた。一部企業においては百万円単位での公表となっており、その数値を採用した。
 増減率のパーセントは小数点第二位を四捨五入して算出した。増減率に記載している「△」は前期比マイナスを表す。「-」は前期の実績が不明な企業あるいは前期が純損失だった企業に記載している。


*企業注記
 ◎を付けた企業の説明は以下の通り。
 ▽ファンケル化粧品は今年4月、親会社のファンケルに吸収合併されたが、調査対象期間の社名で掲載した。
 ▽新日本製薬の16年9月期は、決算期の変更に伴う6カ月間の変則決算となっている。
 ▽A―ダイレクトとジーノは4月1日付で合併してジーノは解散しているが、調査対象期間の社名をそれぞれ記載した。
 ▽ほぼ日は16年12月1日付で、糸井重里事務所から社名変更した。
 ▽プインプルは3月1日、ワイズセレクトと合併し解散しているが、調査対象期間時の社名を記載した。
 ▽ファイティングロードは5月1日付で、スポーツ用品などの製造、販売および、それに付帯する業務をクロスプラネットに譲渡しているが、調査対象期期間の社名で掲載した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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