水宅配業界の第3四半期/利益改善進むも売上横ばい/顧客数が伸び悩む企業も

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 上場している水宅配企業の17年3月期、同4月期の第3四半期業績が出そろった(=表参照)。6社中5社が増益を達成し、前年同期に営業赤字を計上していた4社が黒字転換した。各社コスト意識を高めており、業務効率化などを図ることによって利益確保を進めている。一方で、「顧客数が伸び悩んでいる」といった声も少なくない。売上高は6社中3社がほぼ横ばいとなっている。

■「顧客獲得」が新たなテーマに

 上場水宅配企業各社の動向で共通しているのが「コスト意識」の高まりだ。「うるのん」ブランドなどで水宅配事業を手掛けるTOKAIホールディングスは「顧客獲得費用や広告宣伝費の抑制を図ることにより、1件当たりの獲得コストを前年同期比で31%削減した」(IR)と言う。
 「クリクラ」ブランドで水宅配事業を手掛けるナックは「販管費の見直しを行ったことから、利益改善が進んだ」(IR)としている。
 「クリティア」ブランドなどで水宅配事業を手掛けるプレミアムウォーターホールディングス(旧社名:ウォーターダイレクト)では「エフエルシーとの経営統合から半年が経過し、販売体制全体の効率化によるコスト低減が効果として現れてきている」(IR)としている。「ボトル容器の生産も完全内製化した。出荷本数が増加したことから、製造原価の低減につながった」(同)と言う。


(続きは、「日本流通産業新聞」3月23日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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