アスクル/火災鎮圧発生から6日/岩田社長「2月中にサービス正常化」

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

埼玉県内にある物流センター(三芳町)内で2月16日に発生した火災が22日にほぼ消し止められたことを受け、アスクルの岩田彰一郎社長は同センターの敷地内で記者会見を行った。
 岩田社長は冒頭で「近隣住民や多くの関係者に心配と迷惑を掛けたことを心から申し訳なく思っている」と謝罪した。消火前に従業員が倉庫内に立ち入ったことについては、「安全管理上、問題のある判断だった」と話した。出火原因の究明については、「消防と警察の調査に全面的に協力する」とした。
 火災発生後、同センターから発送する地域からの受注を一時中断していたが、同日18時に受注を再開。他の物流センター6拠点が配送を代替している。
 法人向けサービス「アスクル」では埼玉、山梨、長野、群馬、栃木の5県で1日の遅配、「LOHACO(ロハコ)」では、東日本エリアで最大2日の遅配が生じている。
 東日本エリアにおける「ロハコ」の注文に対しては、横浜の物流センターから出荷できる商品約3万5000種類の注文を受け付けている。埼玉の物流センターだけが取り扱うコメ、酒類など約3万種類は出荷できない状況にある。
 岩田社長は、「今後、横浜のセンターに商品を集約し、2月中のサービス正常化を目指す」と述べた。
 埼玉県の発表によると、21日時点での焼損面積は約4万5000平方メートル。アスクルは土地、建物、設備などに合計202億円を投資し、13年7月に同センターの稼働を開始した。
 2月中に近隣住民向けの説明会を開催した後、再び記者会見を開く予定。業績への影響やBCP(事業継続計画)などについても説明する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ