【受注件数アップしました】 TOSYO/共同企画で話題性打ち出す

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 キャラクターグッズの企画・販売・製造を行うTOSYO(本社埼玉県、中川貴文社長)が運営するECサイト「オーダーメイドイラスト印鑑通販店 痛印堂」は12年6月に開設した。
 痛印という名称は「痛い(非常識な)印鑑」から名付けた。人気アニメ、日産自動車、美少女イラスト、ご当地キャラなど、イラストを彫刻した印鑑を1000点以上取り扱っている。イラスト入りの印鑑だが、銀行印として使えるのが特徴だ。
 オーダーメード印鑑のほか、人気アニメや日産自動車などとの共同企画商品が人気となっている。話題性のある企画で注目を集め、サイト訪問数が増加。受注件数や売り上げの増加に結び付けている。
 共同企画や新商品の告知には、主にツイッターを活用している。さまざまなメディアやSNSから情報を発信することで話題を広げ、顧客獲得へつなげているという。
 12年のECサイト開設以降、これまでに32種類の共同企画を展開してきた。初めて共同企画に取り組んだのは12年12月で、人気イラストレーターの作品の商品化を望む顧客の声に応え、イラストを彫刻した印鑑セットを発売したところ、30分で60個が完売した。
 15年には、日産自動車や人気雑誌との共同企画を実施。「日産自動車痛印」は現在36種類を展開し、累計販売本数は3000本を突破している。このうち人気車種「GT―R」の印鑑は約200本、印鑑ケースは1000個以上を売り上げている。3月にはヤフーニュースのトップに掲載され、販売数が従来の2倍に伸びたという。
 今年7月には、人気イラストレーターによる美少女コンテンツ雑誌との共同企画商品を販売したところ、1日のサイト訪問数がそれまでの約500人から約1000人に増加した。この企画では現在13品目を販売しており、常設コーナーとしている。サイト訪問数の増加に伴い、15年7月の受注件数は6月に比べて2倍、売り上げは1・5倍になったという。
 「印鑑にイラストを用いた前例が少なかった」(梅田拓巳専務)ことが人気につながったとみている。好きな文字やイラストを彫刻するオーダーメード生産は、「世界にひとつだけの印鑑を作ることができる」(同)点をアピールしている。
 今後も、さまざまな企画を用意し、「顧客に喜びを与えるような商品を提供したい」(同)と話す。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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