【韓国EC市場の今】第4回 30~40代女性を対象に日韓で成長

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「メイブルー」のECサイト

「メイブルー」のECサイト

 アパレル専門通販「Mayblue(メイブルー)」は、30~40代の女性客から支持を得て、韓国市場で成長を遂げました。15年には日本市場にも参入し、越境ECによるビジネス拡大にも成功しました。
 「メイブルー」の強みは、商品開発の能力です。さまざまな体型の女性が、自分の個性を生かしながら洗練されたスタイルを演出できる商品を製造しています。
 「メイブルー」を立ち上げた安・ジソンCEOは、特に購買力が高い30~40代の女性客をターゲットに、長年にわたり、研究や分析を重ねました。この世代は20代に比べ、厳しい基準で洋服を選びます。産後の体型変化に悩む方もいます。
 こうした特性を持つターゲット層を満足させることが、ビジネス成功の鍵だと判断しました。同時に大きいサイズを取り扱うだけでは、競合との差別化は難しいと考えていました。
 「10年から30~40代の顧客が共感を持てる商品づくりに力を入れてきました。高品質な商品をリーズナブルな価格で提供することも心掛けています。場所を問わず、あらゆる着こなしにマッチするベーシックなアイテムが注目を集めています」(安CEO)と話しています。

■1週間に200種類更新

 「メイブルー」は肌の露出を避け、なるべくボディーラインを強調しない商品を販売しています。最新トレンドを取り入れた商品を日々、提供しています。毎日のように新商品をアップしており、週に最大200種類のアイテムを載せています。
 これにより「トレンディーで着心地のいい服」とのイメージ構築に成功。韓国における代表的な30~40代向けアパレル通販として定着しました。
 15年、韓国で成長を続けた「メイブルー」は、グローバルECプラットフォーム「カフェ24」を使用して、日本向け越境ECサイトを開設し、本格的に日本市場に参入しました。
 「日本市場に参入する前、綿密な市場調査を行ったところ、日本の消費者は流行に従うよりは自分に合った商品を販売している通販サイトを見つけると、リピーターになる可能性が高い特徴があると分かりました。クオリティーを武器に、『メイブルー』の競争力をうまく発揮すれば、リピーターの確保は十分に可能だと判断しました」(同)と日本市場参入の背景について語っています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」8月24日号で)


〈執筆者 略歴〉 
cafe24 マーケティング戦略研究所
  イ・シファン所長
 最近のEC市場において大きな話題となっている、「越境EC」に関するさまざまな経験やノウハウを蓄積している。記事の寄稿やセミナー講義、関連著書出版なども多数。日本や中華圏、英語圏市場進出を検討する企業に向けてマーケティング戦略、ビッグデータツール活用、ブランド戦略、CRM設計など専門的なコンサルティングを行っている。

「メイブルー」のインスタグラム公式アカウント

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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