【中国EC大手トップが語る】(上) 京東集団 劉 強東 CEO/創業セールで2兆円販売

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講演する劉 強東CEO(7月12日、都内で)

講演する劉 強東CEO(7月12日、都内で)

 中国EC2位の京東集団(ジンドン)が6月にECモール「JD.com」で実施した創業記念セール「京東618」は、18日間で約2兆円の流通総額を記録した。劉強東CEOは7月12日、都内で講演し、セールでは日本製品の販売が好調で、前回に比べ楽天は10倍、資生堂は20倍の売り上げを記録したことを明らかにした。劉CEOが今回のセールの傾向や「JD.com」の現況、日本企業の販売状況について語った。

 「618」というセールは、中国で上半期に最も盛り上がるショッピングのお祭りです。当社のECサイトでは、流通総額が1199億元、日本円では約2兆円になりました。
 今年の「京東618」の大きな特徴は、初めて女性のユーザーによる購入比率が、男性を上回ったことです。今回の成長は女性ユーザーがもたらしました。商品カテゴリーでは化粧品や食品、飲料、生鮮品、宝石などが特に成長しました。
 生鮮品は中国の125の都市でカナダのエビやオーストラリアのアワビなど世界中の名産品を購入できるようにしました。冷凍ではなく生きたまま「JD.com」で購入できます。

■資生堂は20倍に

 日本ブランドの売り上げも伸びています。今年のセールでは、楽天は10倍、資生堂は20倍、売り上げが伸びました。「SK2」などハイエンドの化粧品は2~10倍の伸びを記録しました。
 「JD.com」では昨年だけで花王のおむつを5億枚販売しています。今年はさらに前年比50%増のペースを維持しています。このペースでいけば今年、花王のおむつを7~8億枚販売できると思います。

 (つづく)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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