ファッションEC/ナノ・ユニバース/最新技術で顧客の悩みを解消/チャットで購入単価2倍

ファッションEC企業は、「商品がたくさんあって選ぶのが難しい」「試着できないからサイズ選びが不安」といったユーザーの悩みを解消するため、最新のテクノロジーを積極的に導入している。ナノ・ユニバース(本社東京都・藤田浩之氏)はスマホアプリにチャットシステムを導入したことにより、チャット対応した顧客の購入単価が2倍になったという。夢展望はユーザーの体型に合った洋服サイズを推奨するサイズレコメンドシステムを導入したことにより、同システムを利用したユーザーの転換率が2・5倍になったとしている。

チャット内で商品提案
 ナノ・ユニバースは15年末にチャット接客システム「OK SKY(オーケースカイ)」をスマホ向けECアプリに導入した。チャットを通じて顧客の要望を聞き取り、的確な商品提案を行うことにより、購入につなげるのが狙いだった。導入後、実際に「チャット」利用者の購入単価は高まったといい、現在のチャット利用者の顧客単価は、チャットを利用していないユーザーの2倍以上に達している。
 チャット利用者にはまず、「リクエストカード」に必要事項を入力してもらうようにしている。リクエストカードを通して、ユーザーが探している洋服のテーマや予算などを把握した上で、よく着用している洋服のサイズやテイストをチャットで聞き、その条件に見合った商品を、画像を提示しながら提案しているのだという。
 「オーケースカイ」を提供する空色(本社東京都、中島洋巳社長)によると、同システムは、サイト上での「接客ツール」として開発されたという。そのため、チャット画面内で商品情報を閲覧した後、チャット画面を維持したまま、購入画面までスムーズに進むことができるようになっている。
 「簡易的なチャットツールでもお薦めの商品のURLを紹介し、商品ページに誘導することはできる。ただ、そうしたツールでは、サイト上の画面が遷移してしまうと、チャットのコミュニケーションが切断されてしまう」(空色・中島社長)と話す。
 空色はシステム提供にとどまらず、チャット対応の体制構築から運営業務代行までをトータルに支援することもできるという。

お薦め商品画面に表示
 ユナイテッドアローズは16年2月、ECサイト上にお薦め商品情報をポップアップ表示するサービスを導入した。レコメンドサービスを導入したECサイトは、商品ページの下部にお薦め商品情報を表示するのが一般的だ。
 新サービスは、プレイドが提供するウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」と、シルバーエッグが提供するリアルタイムレコメンドサービス「アイジェント・レコメンダー」が連携することによって実現した。新サービスでは、シルバーエッグ独自のアルゴリズムに基づき選別したお薦め商品の情報を、「カルテ」の分析に基づき、最適なタイミングでECサイト上に表示することが可能になったという。
 ユナイテッドアローズは今後、ユーザーがサイト離脱しようとしたタイミングでお薦め商品を表示したり、カート画面でセット購入を促すために関連商品を提案したりするなど、さまざまな販促施策を試しながら、最適化を図っていく考えだ。

(続きは日本ネット経済新聞 3月3日号で)

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