【特攻店長 縄舟 優一 社長】クラウド版の提供を始めた/導入者数、倍増が目標

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縄舟 優一社長

縄舟 優一社長

 通販管理システムを開発、販売する特攻店長(本社兵庫県、縄舟優一社長)は4月、通販管理総合システム「特攻店長」のクラウドによるサービス提供を始めた。ネットショップの要望に応じたカスタマイズや大容量への対応といった「特攻店長」の特徴は維持しながら、クラウドのいい部分を取り入れた。併せて「特攻店長」の料金体系を改定。ECサイトの商品点数に応じた料金体系から、カスタマイズに応じた体系に見直した。クラウドサービスの内容や料金改定の経緯を縄舟社長に聞いた。

■「特攻店長」の特徴を生かす

 ーーークラウドサービスの名称は。

 「『特攻店長クラウド』です。3月上旬から案内しており、4月からサーバー自体の提供を行っています。お客さまの中には以前から、社内にサーバーを置きたくないなどの理由からクラウドに対する需要はありましたので、弊社ではここ数年、従来からの『特攻店長』の特徴を生かしたままで、クラウドのいいところを取り入れるというコンセプトに基づいたサービスを検討してきました」

 ーーー従来からの「特攻店長」の特徴を生かしたクラウドの提供とは、具体的にどのようなことですか。

 「『特攻店長』の特徴は、大規模運用に対応でき、お客さまごとにシステム環境を用意することから、ASP型のサービスと比べるとカスタマイズが容易に行えるという利点があります。また、社内にサーバーがあるので、インターネットなどの社外との通信環境に依存せずレスポンスがいいというメリットがあります。このような『特攻店長』の特徴を失うことなく、クラウド化したサービスを用意しました」
 「特徴を失わないよう、例えば、クラウド化(サーバーの社外配置)によるレスポンスの悪化を抑制するため、データの転送量を削減する通信技術を採用しています。詳しく説明すると、例えば10万件のデータを検索した場合、一般的なシステムではサーバーから検索された10万件のデータをユーザー側のパソコンに送信するので、通信負荷が高くなってレスポンスが悪くなります。それに対して『特攻店長クラウド』では、サーバー内で『特攻店長』のクライアントアプリを開き、開いたアプリの画像部分だけを切り取って転送する技術を使っていることから、通信負荷は小さくなってレスポンスの悪化を抑制することができるようになっています」

 ーーーそのようなシステムを使おうと思った理由は。

 「注文データや、商品数の多い大規模店舗でも利用していただけるよう、画面表示が重くなく操作性のいいシステムを提供する、それが最大のポイントです。ハイスペックなサーバーを利用しているので料金はかかりますが、とても速い。安価だからクラウドにしたいというお客さまはいますが、われわれが安価にしたところで、価格競争による勝負は難しい。だったら品質で勝負しようということで、あえて高品質・高価格にしています」

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月11日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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