【サンリフレホールディングス 栗原将 代表取締役】リピートされるリフォームで、設立から増収続く

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 水回りやガス機器などの交換工事を手掛けるサンリフレホールディングス(本社東京都、栗原将社長)が、住設EC事業を立ち上げてから今年で16年になる。通販サイト「サンリフレプラザ」の16年3月期の売上高は、前期比30%増の29億円になった。同社では、サイト作成から交換工事までを全て自社スタッフで行っている。ユーザーの感想や、時にはクレームも、すべてサービス向上につなげるように心掛けており、そうやって蓄積したノウハウが高い顧客満足度につながっているという。その結果、今では売り上げの約5割をリピートと紹介が占めるまでになっている。住設ECのトップランナーである栗原社長に、長年のノウハウを聞いた。


<小規模工事でも利益を出す>

 ーー通販サイト「サンリフレプラザ」の概要を教えてほしい。

 「トイレや蛇口、ビルトインコンロなど、住宅設備機器の販売・工事のECを展開している。ウェブ上の専用フォームから自宅の写真を送信してもらう仕組みにしているため、営業マンが訪問して見積もりを取る手間が無く、従来の半分ほどの料金でサービスを提供できる。費用としては、ウェブに掲載している商品代金と工事価格を足した金額以外、一切請求しないようにしている」

 ーー住設機器の交換サービスをネットで売ろうと思った経緯を教えてほしい。

 「以前はベンチャー系IT企業に営業マンとして勤めていたが、他業界で独立しようと決めていた。そこで、水道職人だった弟と98年に会社を立ち上げることにした。住設業界に参入してまず驚いたのは、困っている人の足元を見て値段を吊り上げる業界の体質。『自分は、職人として現場に立ちながらコツコツと提案営業をしていこう』と心に決めた」

 ーー工事サービスをネットで販売するのには障害も多かったのでは。

 「リフォームは、見積もりと工事で2度現地を訪問する必要がある。交通費のことを考えると、小規模な交換工事で利益を出せるエリアは限られていた」

 ーーどうやって利益を出せるようにしたのか。

 「ヤフーオークションがはやっているのを見て衝撃を受けたのがきっかけだ。ヤフーオークションでは、お客さんが、商品写真を簡単にアップロードして取引できる。ヤフーオークションと同じように、お客さんから現場の写真を送ってもらえば、下見を写真で行えると考えた。そうすれば訪問は、工事の際の1回だけで済み、少し遠いエリアであっても、小工事で利益が出せると気づいたのだ」


(続きは、「日本ネット経済新聞」10月27日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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