【タイセイ 佐藤成一社長】「cotta」さらなる新規獲得へ/「食品販売」が成長エンジン

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佐藤成一社長

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 製菓・製パン用の包装資材通販「cotta(コッタ)」を、カタログやネットで展開するタイセイは、16年9月期の売上高が50億円になると見込んでいるという。今期の戦略や今後の展望について同社の佐藤成一社長に話を聞いた。


◎16年9月期は50億円へ
 
ーー直近の業績について教えてください。

 15年9月期における売上高は、前期比11.5%増の44億8800万円でした。その内、EC売上高は前期比17%増の21億円でした。16年9月期の売上高については、前期比で約10%伸び、50億円になると見込んでいます。約半分がECの売り上げとなる見込みです。
 中間期(15年10月―16年3月期)の売上高は、前年同期比14.5%増の27億7300万円となっており、順調に推移しています。リピート商材である食品の販売が成長の鍵を握っています。


 ーー食品の販売の割合はどれほどあるのですか。

 15年9月期は約10億円を食品で売り上げています。通販売り上げに占める食品の割合は年々高まっている状態です。
 当社の通販で食品を購入してくださるお客さまは、趣味でお菓子やパン作りをしている個人の方や、料理教室の先生、小規模なカフェのオーナーなどが多いという傾向があります。当社の通販は、BBはカタログ通販、BC分野はECといったすみ分けにしており、食品については、ネット経由での販売が9割を占めています。


 ーーどんな食品を取り扱っているのですか。

 製菓・製パンの材料となる食材を扱っています。バターや小麦粉、ナッツなどトッピング食材が売れ筋です。当社の通販においては、食品はリピート購入商材となっておりますので、安定した売り上げを確保できています。小麦粉などについては、「月2回」「月1回」「2カ月に1回」といったペースで定期的に購入するユーザーも多くいらっしゃいます。
オリジナルのバター代替品が人気に


 ーー食品商材で売れ筋の傾向などはありますか。

 売れ筋の傾向としては、「国産」「中価格帯」の食材が良く売れています。
 食品ジャンルのヒット商品としては、当社オリジナルのバターが一番人気となっています。昨今のバター不足を受け、競合との差別化を図るため、当社ではオリジナルのバターとして「コンパウンドバター」を開発しました。「コンパウンドバター」はバター(動物性油脂)とコンパウンド(植物性油脂)をブレンドしたバターの代替品です。純粋なバターではありませんが、バターにかなり近い風味を再現できることが特徴となっています。同商品は、ユーザーのニーズを反映し、無添加にもこだわっています。
 代替品を含め「バター類がなかなか手に入らない」という話はよく聞きます。当社の「コンパウンドバター」は安定供給ができているため、新規顧客を獲得する上でも役に立っています。「コンパウンドバター」を購入したお客さまが、その他の商品を買ってくださるケースもあります。競合から当社へシフトするユーザーも少なくありません。


(続きは、「日本ネット産業新聞」7月21日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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