【イオンリテール 上田啓介 デジタル事業推進チームネットスーパー事業部マネージャー】受取方法の多様化にサービス対応

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イオンリテールデジタル事業推進チーム・ネットスーパー事業部・上田啓介マネージャー
 イオンのネットスーパー「おうちでイオン」を展開するイオンリテール(本社千葉県)は、スマートフォン(スマホ)やPCサイトをリニューアルし、ユーザーへの利便性を高めて新規会員を順調に増やしている。実店舗の運営スタッフのネットスーパーに対する認識も変化し、協力体制が整ってきたという。上田啓介マネージャーに今後の事業展開などについて聞いた。

-16年2月期はどのようなことに力を注いでいるのですか。

 店頭のサービスになるべく近づけられるように、商品の品ぞろえの拡充に取り組んでいます。現在の取り扱い商品数は、SKU(最小在庫管理単位)で1万2000ですが、もっと普段使いの商品を増やすことで、利便性を高めたいと考えています。
 ネットスーパーで取り扱いがないものは、産地が限定されている生鮮品や地場の食品、アパレルなどです。
 全国で展開している店舗では、その土地で知名度や人気の高い商品が異なります。例えば、都心部では大手ナショナルブランドのしょうゆが購入されますが、地域によっては「しょうゆは○○ブランド」となります。サイト内で検索した結果、こうした商品の表示が上位に出てくるようにしていかなければなりません。ネットスーパーにおいても地域の商品、お客さまから支持されている商品をしっかり販売ができるような体制づくりにしたいと考えています。

-10月1日にPCサイトをリニューアルしましたが、どんな点を変更したのでしょうか。
 お客さまの利便性を高めるために、ネットスーパーのPC用ウェブページをリニューアルしました。15年度にオリコンが調査したランキングで、当社は総合や品揃えで上位にランクインされているのに、「使いやすさ」の項目だけが8位と下位だったことがきっかけです。
 使いづらかった点として、「商品が選びづらい」「購入までのクリックの回数が多い」「会員登録をしないとカートに商品が入れられない」という課題が挙げられていました。
 特に、登録しないとカートに商品が入れられないという点は改善が必要でした。購入前の段階で先に登録を条件にすることで、購買意欲が失われるとの指摘もありました。
 リニューアルにあたって、買い物の最後に登録できるようにしたほか、カートの中に入れてた商品が、数日間は維持されるようにしました。空き時間にカートに商品を入れておいて、週末に決済するような形を想定しています。
 今後は、電子決済「ワオン」と連携したり、イオングループのECについて、共通IDでログインできるようなことも視野に入れています。

(続きは日本ネット経済新聞 10月22日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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