【〈図解〉CRM支援システム】 〈対談「ECサイト構築からCRMまで一気通貫」〉/デジミホ 加來幹久社長×コマース21 S5事業部 森雅人部長/顧客の購買傾向に応じたCRM施策を自動化

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コマース21・森雅人部長(写真右)とデジミホ・加來幹久社長(写真左)

コマース21・森雅人部長(写真右)とデジミホ・加來幹久社長(写真左)

デジミホは4月22日、自社が提供するマーケティングツール「R∞(アール・エイト)」について、コマース21(本社東京都、玉井邦昌社長、(電)03―6400―4300)が提供するECサイト構築パッケージ「Commerce21 S5(以下S5)」との連携を開始した。「S5」の利用企業は手軽に「R∞」を利用できるようになった。デジミホの加來幹久社長とコマース21・S5事業部の森雅人部長に、EC事業者が今回の連携でどのようなメリットを得られるのかについて聞いた。

 森――これまでのECサイトは商品を軸とした販売戦略が主流でした。インターネットは情報を探す場だと考えると、サプライヤーの理屈で商品を打ち出し続けるのには限界があると思います。「S5」を打ち出すに当たり、EC事業者が顧客との関係性を深められる、CRMに強いシステムにしたいと考えました。
 CRMに取り組むには、さまざまな顧客の情報を分析し、活用できる仕組みが必要です。EC事業者はたくさんの情報を持っていても使いこなせていないケースが多かったと思います。「R∞」は、顧客の属性情報や購買情報を分析できるだけでなく、購買前の行動情報をマーケティングに生かすことができます。「S5」のCRM機能を強化するために、「R∞」の採用を決めました。
 
 加來――「R∞」はマーケティングオートメーションの考えに基づいたCRMツールです。ウェブマーケのコンサルに10年以上取り組んできた当社のノウハウが詰まっており、手間を省きながら、売上アップに直結するCRM施策を展開することができます。顧客を、属性や購買実績などによって分類するだけでなく、購買傾向に応じて分類することができる点が特徴です。購買傾向とは、「割引商品を買う傾向が高い」「かっこいい系よりも、かわいい系の方を良く買う」といったような顧客の嗜好のことです。顧客の購買傾向まで分析することにより、どのタイミングにどのような内容を提案するかというところまでイメージできるようになります。いつ誰に何をすべきか、といったワン・トゥ・ワンの本物のおもてなしを自動で実行できるわけです。

 森 ――「S5」がターゲットとしているアパレル事業者の多くは実店舗を展開しています。実店舗では、顧客が店の中をどのように歩いて、どこで足を止めたのかというのを見て、棚の位置を考えたり、POPの内容を変えたりしています。ECにおいても同様に、顧客の動きに合わせて販促施策を展開したいと思っていても、どう実現したらいいのか分からない事業者が多いようです。顧客の購買傾向を把握できれば、こういう顧客にはこういう提案をしていこうというような施策を考えることができるようになります。

 加來 ――「R∞」はオムニチャネルの促進にも貢献します。アパレル企業の多くは、実店舗の顧客にECサイトの利用を促進するため、レジの脇にチラシを置くぐらいしかできていません。それ以外には、店頭で会員登録した顧客にメールを一斉送信し、ECサイトのセールを案内したり、ブログに集客したりするくらいでしょうか。店頭で会員登録した際に、ECサイトで使えるクーポンを発行したとしても、実店舗とECサイトの顧客情報が連動していないため、その後の手を打てないでいます。
 「R∞」では、クーポンの有効期限が迫ったタイミングで自動的にリマインドメールを送ることができます。これを人の手でやろうと思うと大変です。このような簡単な取り組みから始め、離反防止やアップセルなど高度な取り組みまでできるようになるのです。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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