ヤフー17年3月期/ショッピング流通額は4787億円/販促費の5割を投下

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 ヤフーの17年3月期における「ヤフーショッピング」とアスクルの「LOHACO(ロハコ)」を合計したショッピング事業の流通総額は、前期比26.4%増の4787億円だった。前期は販促活動のために投資した460億円のうち、約5割をショッピングに投じた。「ヤフオク」と「ヤフートラベル」、アスクルのネット売り上げなどを含むeコマース国内流通総額は、同23.0%増の1兆8528億円となった。
 有料会員制度「ヤフープレミアム会員」に対し、「ヤフーショッピング」のポイント優遇付与などの販促施策を集中投下したことで、プレミアム会員のロイヤルティーが向上している。前期は「ヤフーショッピング」の流通総額のうち、プレミアム会員による売り上げが64%を占めた。
 2月からはソフトバンク会員向けにもポイント優遇付与を行っており、ソフトバンク会員による流通総額も拡大している。
 第4四半期(1―3月期)における「ヤフーショッピング」の商品点数は、13年に「eコマース革命」を打ち出して以降、3年間で約3倍の約2億7000万点、出店者数は約6.5倍の約51万4000店舗となり、国内サイトで最多になったという。売り手が増えた今後は、買い手の増加に向けて取り組みを強化する。
 第4四半期(17年1―3月期)でみると、「ヤフーショッピング」、「ヤフオク」、「ヤフートラベル」、有料デジタルコンテンツなどを含むeコマース国内流通総額におけるスマートフォン(スマホ)比率は同28.1ポイント増の51.4%となった。
 この結果を受け、宮坂学社長は「EC流通総額ナンバーワンに向けてスマホを強化していく」と話した。
 ヤフーはニュースやメールなど、100以上のサービスを展開しており、月間アクティブユーザー数は約4000万人、ポータルサイト「ヤフージャパン」の月間利用者数は約6000万人にのぼる。
 このことから、ヤフーが持つマルチビッグデータは多様性、量、鮮度に強みがあるとしている。ショッピング事業にもこれらのデータを生かし、コンバージョン率の向上を図っていく。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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